拙作、将棋ベーシック改は駒得を基本とした評価関数でアルファベータ探索を行うプログラムであるが、探索の深さが将棋局面三手先つまり三手読みとしているが、三手読むとはどういうことかというと最大約600の全指し手に対し応手600手さらに600手と実に最大2億手くらい探索するのである。
対して有段者がまだまだ勝てる棋力ではあるのだが、どうも将棋に興味のない人は詰将棋の三手詰めも答えを見ないと分からないらしい。俺は将棋自体はそんなに指さないのだが、子供の頃に病弱で通った関谷医院の待合に詰将棋の本があり、他のものには興味がなくいつもそれを解いていた。
そうすると俺が普通だと思っている強さでも、将棋盤の端で玉を詰ませるだけの詰将棋も解けないのが普通の級位以下だとすると、あらゆる局面で三手の読みで駒得をしてくるプログラムに、必勝の棋譜を覚えてなぞる以外の指し手で人が勝つのは難しいという判断になった。
それでも俺としては物足りない。客先日本ベーリンガーの日本HP控室にいた頃に暇なので書店で「アルカディア」というゲーム雑誌を買って電車の中で読んでいたら、その頃にテロがあり「アルカイダ」の犯行であるというニュースがテレビで流れていた。保木さんがBonanzaを発表されたのもこの頃で、俺はそのときK-ShogiをシャープのMURAMASAにインストールして遊んでいた。社内でコンピュータの将棋に勝ったことがちょっとした話題で、事務の女子から「その棋譜いただけますか?」と聞かれホイと渡すとニュースに将棋のアップデートの報告が届いた。
それから10年ほどアレコレとあって、堺筋本町で調剤分包機のシステムに関わっていた時にBonanzaがオープンソースになったことがニュースとして入ってきた。ちょうど仕事を片付けて暇していたので、会社でそれを読んで「わからねー!」と放ったような記憶がある。あのときまさか自分が後に大会に参加するとは思っていなかった。
もう何年やってんだよと。プログラミング26年だよ。二十歳から始めたから、遅い方ではあるけれども、いい加減にやり続けると見え方も変わってくる。しかも将棋ソフトは興味関心に於いてもドラクエFFグラディウスの次くらいでスターフォックスより高いくらいだ。
でもね、最近スターフォックスにもバーチャレーシングにも興味はあるのよ。だから将棋に爪痕残したいとか、そういう気持ちも無いでは無いけどCG学科としての持ち味はその後の24年で枯れて、CGだけではなくCGに類するゲームを描画と操作の両面から絞り出していけるくらいになったんちゃうかと思ってる。
だから誰か教えて欲しい人に先生仕事をするのも良いけど、財津和夫の青春の影みたいに「自分の大きな夢を追うことが今までの僕の仕事だったけどー」と歌ってから君を幸せにするではなくもっとクジラみたいな大きな夢を追う「老人と海」の老人あれはクジラじゃなくてカジキだったかもだけど、そう、そんな夢はいちど結婚してから爺さんになってまたやったら良いんちゃうかって自分で自分を止めるけど、止めてくれる人は俺にはいない。
まあ、今日も駒損してからでも人間の俺が勝っちゃった将棋の終了図です。たぶんみんなが思っているほど将棋って細い道を行ってミスした方が負けってのは有段者くらいになるとそうなのかもだけど、ヘボ将棋においては勝ち方は色々ありそうに思うのよ。
それでも三手読みで二億分の何手あるかって考えると、やっぱ細いかも。俺はどうやら三手詰めどころか五手詰めとか七手詰めを分で解ける棋力。詰将棋の本にはそれで初段とか書いてあんだけど、古い本だし、Ponanza山本にはブロックされてるけど将棋ウォーズでは10分切れ負け5級で3分切れ負け4級でいちど将棋が嫌になって投げました。
まあ二億分の何手と言っても将棋ベーシック改でもアルファベータ法のベータカットが機能して、枝狩りするわけで、人間の目で見ても論外の手はあるのよね。そこまだプログラムでも詰みの判定も遅いし、枝狩り法に改良の余地はありそうって思っててstockfishの複雑な評価関数も、計算資源問題に於いて早く計算が終わるってことは計算量自体が複雑化しても実行ステップ数が減っているってことだから、駒得よりも良い考え方があるって事の証左でもあるってことなんだ。それが知りたい。
もっかい続けたら、また変わって来るかもだけどケータイのメモリがいっぱいで新機種に買い替えないと将棋を入れるメモリが無いのです。
さあ、前のエントリー読み辛いと思うんだけど今回は読みやすくなったかな?