ゲームと報酬系とモテ

ストリートファイターIIプログラマーである西谷さんとキャラデザの「あきまん

色々なゲームクリエイターストIIの人気を分析して、ゲームの絵や構造を真似た。

ゲームはゲームそれ自体が楽しいと思っている界隈に誰かがかじった医学知識の「報酬系」という単語が流行った。ネズミの脳にある快楽神経と電極をつないでそこに電流を流すボタンをネズミの檻に設置すると、死ぬまで押し続けたという生命に対する冒涜を感じるようなえげつない論文が元ネタであるが、ゲームをしている人間ももはやゲームのボタンを押して画面やスピーカーから脳の快感が直結していて廃人になるまで押してしまうサルのようなものという揶揄や嫌味やちょっとの皮肉が込められている。

しかし、人間の報酬系はネズミのように電極だけで繋がるものでなく、脳内の化学変化で起こっており、快楽それ自体も複数の種類がある。実際に酒もタバコも麻薬も別々の吸入経路で違った快感となる。そして、多くの人はゲームの画面や音楽の刺激には飽きるように出来ている。ではなぜ自分はストリートファイターIIに飽きなかったかと言うと、ゲーセンで払っていた100円玉が回り回って街を潤し、街の人が俺がゲームをするように勝たせておだてたり負かしてバカにしたり、そのときどきの様子を見て与える報酬を変えていたからだろう。実際、スーファミストIIを家で遊び続けることはなかった。

その点に着目したのが近年のプロゲーマーや賞金制によるゲームのプロモーションである。人間の報酬系は複雑でも、それを得るための思考回路が「カネ=最強」という短絡思考であると賞金が出るということが脳の報酬系とつながってしまうのである。

俺の場合はカネをプログラマーという仕事で先に少しばかり受け取っていて、その使いみちは主に水商売の女と遊ぶことであった。それから、手段としては強引だがカネで付き合える女と付き合っているうちに、ストII=大会=優勝=現金=セックスみたいな回路のひとつひとつの結びつきがちょっとずつ間違っていると分かりだした。

正しい理解をするにつれ、求めているものを得る手段が異なった方法でも可能となり、趣味としてのストリートファイターIIを楽しむならゲーム機だけでよく、ゲームを通して他者から与えられていた報酬が何であったかというのも分かるようになったんだ。