春になって畳の部屋にスーファミをセットアップしたのでソニックウイングスを気軽に遊べるようになった。飛燕、コウフル、キートンで100円玉換算で1000円分ほど遊んでからコントローラを2Pに差し替えた。このゲーム2Pコントローラで始めると自機の種類が変わるので8キャラ遊べる。そしてメインのアメリカ2PキースビショップでランクをEASY(易しい)にしてついに7ステージ突破して1周した。
俺は格闘ゲーマーを自称しているが、それは相応にカプコンのストIIからの同ジャンルを続けてプレイしてきた結果で「RPGはヌルい」とかいうとそれはドラクエFFしか知らないからでロマサガとかヌルくねーから!てか普通の人ドラクエIIとかウィザードリィでもヌルくねぇから!ってなるだろう。加えて「シューティングはアツい!」とかいうと「あんなもんパターン覚えるだけ」とか「ゲーセンで金入れてコンティニューボンバーするゲーム」と切り掛かってくるのは俺がRPGを批判してきたことへの仕返しかもしれんが、そんな奴はバトルガレッガの計じゃ!とかいうと、それジャンルというよりすごく特定の作品の傑出要素について語ってるよねという。
確かに大半のシューティングはパターンなので買って好き放題にコンティニュー出来ると比較的短時間で越せたりするし、そうして「次の面が見たい」という欲求を充足させた後に「1回も死なずに全部行く」とかを目標にちょっとしたことで死ぬイライラ棒にひとりハマるってのは変わった趣味なのかもしれない。それをするのはゲーセンで良いトコ見せるための家練であって、その潮流はシューティングからビートマニア系音ゲーに変わるんだけど、やっぱソニックウイングス久しぶりに遊ぶと面白いよ。
パターン化されがちなシューティングにランダムの揺らぎやキャラを加えて繰り返し遊べるようにした彩京系シューティングの始祖であるところのソニックウイングスのスーファミ版。俺はこのスーファミ版は移植度がもの足りず貸し台で試遊して「ゲーセンと違う」と買わずに、ゲーセンで遊ぶことでインカムが上がり続編がどんどん出て様々のシューティングをセガサターンなどの「完全移植」で購買に至ったわけだが、やがて完全移植から彩京系やケイヴ系もゲーセンでクリアして、それを見るギャラリーがついたら攻略を模倣する人も現れて、やがて模倣でも4面5面くらいまで遊ばれてしまうと満足に至りインカム率が落ちてジャンルが衰退した。
てか、同じようなゲームだから1本極めるとその応用で越せるというのでその1本目がセガサターンの怒首領蜂だったのが俺なのだが、ファミコンのゼビウスとかギャラクシアンにインベーダーでも、買わずに家で極めまくるという人は世の中には結構いて、新しいゲームが置かれた場に来て競うように遊ぶという界隈で既に相当に狭い。
その意味でセガサターンの怒首領蜂ではなくスーファミのソニックウイングスでも完全移植ではないのだが、練習して本質をつかんで応用して類作を解く意味では十分だったのではと反省したのは働いて貰った給料を散財してからの反省だったのだけど、業務SEとゲームプログラマーという隣接的な業界で、俺にとってのゲーム購買はほぼほぼ自社ノルマみたいなもんで、他の会社で働いている友達も新作が出るたび「僕も買いましたよ」「ブログ楽しそうですね」という感じではあった。
そうしてゲーム業界の先輩はおっちゃん爺さんになって「またゼビウス作れってんですか」とやってらんないという皮肉を言われ、ついに俺も格闘ロープレシューティングからプレステの実験的な3D作品に興味を持つように変わったんです。
そうすると、まあ普通に「ソニーの新型ゲーム機発表で注目のタイトルは」という新聞みたいな社会情勢というか、業界人としても異端ではなく普通に数字見る係もちょこっと出来て。
そう振り返るとソニックウイングス1本で良かったはずなどなくどの類似のゲームも俺の人生にとって全てでも何でもないかもだけど大事な思い出だよな。ただ、ドウシテコウナッタというとスーファミの時にソニックウイングスを気前よく買うってことが出来なかったのがちょっと悔いになってた。そこをちゃんと後悔がなくなるところまで出来たと思う。
改めてプレイするとキースでEASY3機ワンコイン7面ラスボス最終形態で死んだ。怒首領蜂1周の時もそうだったのだが、まずゲーセンで長く遊ぶことを念頭に置いて練習としての家庭用であった。だからして、初心者にありがちなボンバーを後のためにと温存して頓死することがないように自分の腕で避けがどれくらい安定するか繰り返すうちに見極め、行けたり死んだりなところはまずボムを使う。ボンバー使用に際し「ヌルい」という批判はあれど、戦闘爆撃機のパイロットになって敵の基地まで航空してボンバーを撃たずに機銃で戦うバカがどこにいるかというのが俺の反論である。
すべからくして、どうにか安定して生き残って辿り着いた4面ボスとかが最初の難所になる。そうして前半部をボンバーで凌ぎ後半ぶからキッチリ避けるトレーニングをして、それでも死ぬ終盤に備えて、序盤のミスりポイントからひとつづつボンバーを節約して後半への運搬を試みる。ここまで来てから、如何にボンバーを抱えて頓死しないかの勝負になってくる。
したがってラスボスなんてものはボンバーと残機をうまく運用できれば打ち込みボンバーボンバー死んで残機が減ってボンバーが補充されてボンバーボンバーで終わるものである。あっけない。それで首領蜂のボスがボンバーであっけなく倒されたのに開発者が腹を立ててボンバーにバリアを張るあのラスボス火蜂が生まれたそうである。
そうなので、俺のスーファミ版ソニックウイングス実機初クリア(エミュでは解いた)はラスボスに猿を引いてボンバー殺したわけだが、これからはラスボスも避けを楽しんで遊ぶだけの余裕が出来たのである。
おそらく自分の中でキースビショップは最強機体なので、それでEASYな訳だから機体を変えたり難度を上げたりして、さらに同じ難度でも点を稼ぐとランクが上がるので俺は結構シューターのつもりだが格闘ゲームの比ではなく、てかXBOXやプレステにオンライントロフィーや実績システムが出来るとなかなかどうして皆さんお暇でお上手なのねと。
いや俺の周りに変人窟が出来ているだけで世の中そうでもないかもだけど、アーケードの基盤買ってハイスコア全国1位を競うような界隈と比べて趣味予算が少ない人でも参入障壁が下がったので、どうかな。競争は激化というほどでもないかもだけど昔ほど閉鎖的でもないというか、昔は閉鎖的というよりコミュニティなんてのはトップランナーからしたらスパイされる煩わしさしかなかったわけで。
そういう意味では俺はゲーム基盤よりパソコン界隈の趣味領域だからね。近いけど違う。
格闘ゲーム界隈で長いこと嫌ってきた相手のひとりが「シューティングなんてパターン」と言いながら遊んでいるところ見たことなくて、俺が格闘ゲームではなくエスプガルーダのスコアでストII界隈ではなくシューターやバーチャ界隈から人が集まった事の嫉妬だったとは思うけど、彼との格闘ゲームでの勝負にはイラついていたところもあり「格闘ゲームなんてジャンケン」というと「仮にジャンケンだとしても人間にはランダムは生成できずに何らかのパターンがある」と言い返してくるのだが、回り回ってジャンケンがパターンならハナから「シューティングなんてパターン」という彼奴の言葉もブーメランだと気付くのに結構かかった。
まあ、反論しづらい喧嘩の口上に反撃の糸口が見つかると、それで精神は安定に向かう。口喧嘩をしてゲームで決着してやろうという時にスコアなど指標の次元がひとつになるものは扱いやすく、人のしたことをやり返してそれが公平だと論じてくる層と格闘ゲームをするととても嫌な気分にされるのだが、それでジャンケンになって先後を入れ替えられたりするとこっちが先で上手だったはずが下手に見えたりするのが歯がゆかった。
そこでシューティングに戻り、格闘ゲーマー同士でいがみ合うよりシューティング自分よりもっと上手い奴というのを探すのだが、アベレージ的にコンスタントに上手いわけではなく、頓死はするし色々あるけど凄まじい試行回数で事をなす一念専心のその姿勢には感服する。
ハイスコア全校一位にそういう人もいる、程度の話で怒首領蜂ノーミス2周オールならいつでも見せてくれるという安定感の人も見たことがあって、上には上がいるもんだと思った話。