眠れない夜に

風呂上がりに「今日は出かけるから夕食代はパソコンの上に千円置いておく」と親父が出て行って、財布にそれを入れてスーパーに買い物に出かけた。

だいたい398円から498円の弁当を半額から2割引くらいで買うので1000円もいらないのだが、出かけた親父は大抵外で酒を飲んでうまいものを食って帰るので俺もうまいものを食ってやろうと1124円分買い物した。弁当と惣菜と明日のパンとコーラを買った。

そうして冷蔵庫から缶ビールを出して肉料理をたらふく食ったわけだが、大変満足で眠った後に腹の底の方がもたれた感じで目が覚めた。

目が覚めてNHK第一次世界大戦のフィルムドキュメンタリーを見ていた。写真と活字で学んだ戦争とはちょっと違う、そして日本ではなくフランスとドイツ、英国とロシアとアメリカの戦い。初めはなんだか知らないが土地の領有権をめぐって戦線を張っていたはずが塹壕が彫られそれを突破する戦車が発明され争う仏独に資源を送り込むためアメリカが工場になって好景気となり借金を踏み倒されないようにお金を貸している英仏に肩入れして、そのうち戦争は領有権を巡るものから借金のために相手国民を毒ガスでも火炎放射でも殺すことが目的化して嫌になったロシア国民が革命を起こす。ビラや新聞にラジオから映画へとアジテーションも時代とともに変化したことを添えて。

腹にたまったご馳走で気分が悪いので起き出して食パンを1枚食べて胃薬を飲む。こんなにお肉を食べたのは人生で初めてかもしれない。焼肉の食い放題に行ったとしても大抵は満腹でやめる俺がスーパーで買ったものを残すことをせず箸をつけたので最後まで食ったからだ。子供の頃に「お肉ばっかり食べちゃダメよ、野菜も食べなさい」と言われたら「ごはん食べてるよ」「ごはんは野菜じゃないわよ」「どうして?」「どうしてって・・・」と親を困らせたが、まあ本当にお米は食物繊維を含んでいることが後に明らかになったらしい。そうではなく、鴨肉をおつまみに缶ビールを飲むということを腹いっぱいまでやってしまった。お肉売り場のハムはどうしてこうも薄切りでちょっとで売っているのかと思ったけど、1本すらいすしたのをひとりで食ってしんどくなって理解した。適量ってものがあるのだ。まあ締めて796円だけど。

ああ、胃薬効いてきた。気持ち良くなってきた。そして戦争は良くない。俺が思っている誇りをかけた戦いみたいのと実際的に現場で起こることは全然違うのだな。

まあこの五輪期間中にみんながテレビ観れるお休みで外国人記者さんも来ているところで日本の4KでNHKの特集を詰め込もうという企画自体は最高だと思う。

見て何を思うか、どういう狙いで作られているかまで踏み込むと世界に東京を日本を宜しくお願いしますなんだろうけど、俺は金魚の街大和郡山で食パンと牛乳がいつでも100円ちょっとくらいで買えるこのありがたみに財布に入った1万円札を何に使おうか考えて、テレビ見て過ごしてパン100日分にして延々遊んじゃうってことは無理矢理にでも消費して納税して経済を回すということと比較して悪いことなのかってことに白黒を付けたい気持ちはある。

ただ、多少悪者にされてもそれくらいなら我慢出来るけど1万持って食パンとミルク買ってお釣りの9800円を貯めていたら民衆を扇動して貯めるやつをぶっ殺すというイデオロギーに満ちた活動家に寝首をかかれることを思ってちょっと心配になったりするよね。「贅沢は敵だ」という教えに従ったら「金持ちには贅沢してもらわないと俺らがパン買えねぇ」みたいなキレ方されるのよ。

まあ俺は今日はしんどいほどご馳走を食ったので仕事はしたつもりだが、100円のビールをジョッキに注いで400円取るのが仕事って人は日本には本当にたくさんいるので、そこは何とか給付金でしのいでいただきたい。まあどうしても飲めと言われれば400円くらい出すけど、最近何かと親父が家で飯食わないで誘って連れまわされて飲んで帰ってくるのも本格的にそうしないと食えないって人に72歳の親父が誘拐スレスレ状態になってないか心配ではある。

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