将棋ベーシック改のロボ名人のアイコンを変えました

 メリークリスマス!

 昨晩はスーパーの総菜売り場のチキンと缶ビールで親父とふたりのささやかなクリスマス会でした。割とどうでも良い話ですが。

 将棋ベーシック改のアイコンをちょっと変えました。定跡を搭載して機械学習をはじめたのでそれに合ったデザインをと思っての事です。

 機械学習を始めてみて、色々な問題をAI同様に考えると、問題の解法は既知の問題であり解法が決っていてそれを覚えて思い出して答える(定跡)と、駒得や形勢や詰将棋で指し手を考える(思考部)に分かれるわけですが、思考部で一度考えた答えを定跡として登録する学習部を作ってみて、まあ同じ思考部からは同じ答えが返って来る仕様なので短期的に考えて同じ局面をメモリで即答するようになったので個人的な将棋研究のマシンとして将棋ベーシック改が飛躍的に便利になった部分はあるのですが、それで勝てる将棋ならともかく、もしその定跡で負けたらメモリに記憶している以上定性的に負け続けるわけで、メモリを消して思考をあらためる方法も考えておかないとなと思っています。

 現状、メモリの行数は数百行程度なので、盤面か指し手が分かればエディタで検索して1行手作業で消せば記憶抹消出来るわけですが、何もメモリに改変を加えないなら一度考えて答えを出したことについて二度とは考えないAIになってしまいます。

 何故そんなことを始めたかというと、近年の電竜戦が10分将棋とか5分の将棋になって、初参加の大会では時間切れ負けがあったからです。指し終えずに負けるのは悔しい。それで表裏一体のリスクとリターンを承知の上でまず定跡を実装しないと勝負の前に負けてしまうわけで、実装に踏み切って実験は成功。そこで一服しています。

 その間にも第四期の大会が終わり、トップのチームはもう次の準備に入っているようで、勝ちを目指すには一服の余裕などない状況なのですが、そこでどうするという俺本人の思考部に疲労がたまって何も出来なくなりつつあります。

 思えばノートを取るのに中学で疲れてしまって、少ない暗記で計算で導き出す物理や数学にハマり、わけあって二年間バイトをしてから大卒の同級生と卒業年度が揃うよう二年生の専門学校に進学しました。

 それが元で大卒と専門卒という学歴差別にのちのち遭うのですが、根本的に二年勉強が少ないなら社会人になって二年勉強すればよい程度に甘く見ていました。仕事を覚える前は会社員になったらお給料をもらって勉強できると喜んでいました。そして勉強しなおして30代でゲーム開発会社に中途採用が決まった時には大願成就を味わいました。

 しかし退職して40代、根本的に勉強不足の蓄積があるというか、そうではなく進学校から専門学校に進んで国家試験に通って会社で実務を20年やったので勉強は人並み以上にはしていると自負しても、まだまだもっと勉強している人にため息を漏らすのです。そして、コンピュータ技師という職業のイメージは努力したというよりは便利なものに頼っていると見做されがちです。不服ではありますが、言い得ている部分も認めざるは得ません。

 それは俺自身の努力でなんとか出来る分量をはるかに超えて、出来る人が速いマシンを使いこなしていく様を傍で見守っているからです。辛くなってきます。

 まあ、その話はそれくらいにして今日はクリスマス。ちょっとした余興としてアイコンのロボにペイントソフトで手書きを添えて遊んでいました。このブログを書くという作業も勉強をインプットと考えると執筆はアウトプットなわけで、アウトプット過多なのかも知れません。AIでもそうしているように、何とかして脳をメモリのように使えないか、グルグルと考えて思いを巡らすのではなく、単語帳での丸暗記みたいなことを辛抱強くやれば何か変わってくる開けて来るだろうかと、またグルグルと考えてしまうのが悪い癖で、いちど無心に丸暗記を主眼に勉強出来たら・・・。

 その意味で今年は将棋ソフトの他に化学と地理の暗記に取り組んだけど、数か月でへばりました。高校時代に戻れたらゲームの攻略本ではなく勉強をと思って40代で再勉強を企てるも、やってみて身が入らず遊びの誘惑に負けていく様をトレースしました。

 ただし、ストIIターボの100万点と餓狼スペシャルのノーミスクリアは達成したので、ゲームの方が進展を結果として捕まえやすいのが魅力でした。化学とか地理を今更に学んでどうなるって、何となくだった歴史に登場する地名が地図で場所としてある程度分かるようになり、そこまで中学くらいで来ていた人との高校三年の差というと途方もないことで、数学が分かるから理系科目が分かるように、文系科目でも語学ではなく地図の分かる歴史というとまた見え方も違うのかなと思うようにはなりました。

 化学も地理もいちど脱活字してみたわけです。そうすると数学も確率や基礎解析や微積分ではなく、幾何をもっとやれば変わるかなとか、その辺でまた一服しております。

 在学中ならともかく、入学や卒業という目標の無い40代の勉強。それでも今日も日本史の本をまた数ページ読み進めて、しかし年のせいか疲れのせいか、進めるごとに一服しているのもまた事実でありまして。酒とタバコの誘惑にも負け続けている40代です。

 AIの考え方が分かったら人間でもそれが出来ないかと考えたことはあるし、大会に参加した頃にはそれを知った人から「どういうプログラムか教えて欲しい」と安易にたずねられて何とか答えようとしたこともありますが、まず俺本人が本当にトップのソフトの仕組みを知りたくて計算機の基礎から学んだわけでして、それをすっぽかして教えてもらおうなんて相手にはいつも演算や配列という情報処理の基礎から必ず入るわけで、いいかげんお人好しで自分が学んだ全てをペラペラと話す自分の性格にも嫌気がさしました。

 分かってくるほど自分の考え方とコンピュータの考え方を互いにすり合わせて、しかしそのために頭に相当な無理をさせているのだと思います。いつも疲れている。

 寝室とパソコン部屋が同じで、寝て夜明け前に目が覚めてもすぐ着替えてパソコン机に座る習慣があり、最近では視力も落ちてきました。それに加えて進まない勉強への焦りに親戚筋との関係も悪いままです。生活の悩みもなかなか片付かない。

 問題がいっぱいあって、片付かないまま直接的には無関係な勉強や仕事を背負い込んでいる。

 それでも今日はクリスマス。シャンパンでも買って来たら一晩だけでもパッと明るくなるのでしょうか。サンタさんには何を頼めば幸せになれるか、クリスマスの前にそういう風にワクワクしてお願いするプレゼントを考える時間すら無かった気がします。


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