SFC版餓狼伝説スペシャルをダックキングでクリア!(36万点)

 まずはダックでクリアの報告。アクセルで1コンティニューで15勝1敗。

 まあ第2回ゲーメストダイヤグラムの話でも書きましたが、餓狼伝説スペシャルの稼働期は高校の友達や他校の生徒にチャリンコ圏内のガキンチョもおっさんも混ざって遊んでいたんです。それはもう本当に遊んでいた。

 それから俺のストIIターボ国技館があって、校内でもちょっと噂になりました。

 しかし時を経て、格闘ゲームのeスポーツ化に伴い俺はどうかというと家ゲーマーになっていたわけですが、その前にカプエス2の全国などもあり、カプエス2の全国の前はゲームは遊びだったけど、勝ってるし遊んで勝てていると思っていたから、本気なったら全国一位取れるんちゃうかと思って本気でやって(といっても会社は通っていたからそこまでなりふり構わずでもない)敗れたときのショックは大きかった。

 それで、ショックの前後というか、もうホントに全国一位以外何もいらないと思って負けてサラリーマンを続けて、お金が貯まって旅費さえ出したら海外の大会とか出られて、割とアッサリストIIXとストIII3rdとカプエス2とGGXXの大会で勝てたんですよね。あの頃から外人キャラ強いけどそんな強く無いとは聞いていましたが、日本のやりこみは異常で新宿のゲーセンにフランスから見に来る人とかもいました。

 その頃から、ゲームで勝つにはキャラ差もあって、俺は強いキャラでないと勝てないのではと思い始めていました。みんなと比べてそこまでやってないし、理屈の上でやり込み合って有利不利が決まっているのだから、技のレベル上げが煮詰まると不利なほうが有利な方に勝てる道理が見つからなくなっていたのです。

 それでも、ストIIターボの国技館ダルシムで出ていたし、餓狼スペシャルの稼働期にはダックキングでも良く遊んでいました。それからヴァンパイアハンターでドノヴァンを取り、住み始めたマンションは6階D号で「しーでしたっけ、でぃーでしたっけ」「ダルシムのディーや!覚えやすいやろ!」などと後輩に教えていました。

 その点、最近ではAやSも好むアルファベットとなり、C++とかちょっと残念。

 そうなってから過去を振り返ると、もう汚点としか思えないんだけど、本当にあの頃は遊んでいて付き合いだから負けてもらっているだけだったのか、ダルシムやダックキングで「勝てていた」のか分からなくなって来ていたんですよね。

 それで、1コンティニューはしたけど15勝1敗の成績としてみると、そんなにキャラ差はコンピュータ戦で勝てないほどでもなく(まあクリアできるように作られているわけで当然かもだけど)遊んでいて、人目を気にして勝った負けたになるなら強キャラでというのは見る人から見ると「あの人勝ってるけどキャラのせいよね」となる中で、だけど大半の人からしたらキャラ勝ちでも勝ってるは勝ってるで、わざわざそこでダックキングとかの弱キャラを使うのは高校の頃は今思うとまだまだだったけど、当時の周りの水準も考えると「俺上手いし弱いキャラでも勝てる」みたいに思っていた節があって、その自信どこから湧いたと。

 まあそれでも、ダックキングでこうしてクリアしてみると、また少しずつ昔の事とも記憶が繋がって、同じ人間である俺として、自信もちょっと回復した気がします。

 ダックはストIIで言うとブランカに近く、削ってお釣りのない必殺技がローリングアタックで遠いと飛び道具には負けるけど近いと相手の飛び道具と同時に出した時に出掛かりに当たる、そのコマンドが後ろためなので、ためると下がるから、下がると飛び道具を警戒して飛び込みなどもアリになり、十兵衛のせんべいやアンディの飛翔拳は間合いによってスラでくぐって勝てる。このスラを巡った駆け引きが数ドットの距離の差で様々の成否の入れ替わりがあって、例えばアンディ対ダックなら、残影拳とスラを同時に打つと残影拳が勝つ間合いがあって、しかしスラ成立後に残影拳が後出しになるとスラが勝つみたいな、判定の妙が中距離戦で色々あって、しかし相手が中距離で黙ると近寄って大パンチをガードさせてローリングすれば足払い波動みたいに安全に削れる。

 ただまあ、ダックが辛いのは足払い波動のリュウケン波動拳をガードさせたら遠距離になって波動拳の間合いで有利ゲームになるが、ダックキングが大パンチをガードさせてローリングで削ると、苦手間合いに戻るというところ。だから弱いキャラ。

 振り返るとあの頃は超必殺技のブレイクスパイラルを決めることが「上手い」だったけど、超必殺技に頼らず戦ってワンコインでクリアするのが上手いに定義を変えると、今の腕でもまだ1コンティニューなわけで、もっと上手くなれそうだとは思います。

 ただ何というか、遊ぶ余裕は少なくなりましたね。家でゲームをしている言い訳がプロゲーマーって、特に賞金大会とか積極的に出るではないけど、せめて遊ぶではなく勝たなきゃとなると、相応に緊張感とか肩身の狭さを背負いながらゲームしています。

 でもこれって、仕事でゲームする道を選んだ昔の仲間みんな当然背負っている悩み。

 トーナメントで勝者を決める以上は幾ら群れて仲間意識を持とうとも敵同士でもあり、その人間関係にメンタル的に耐えられない部分も俺にはあります。だから人付き合いを断ってゲームしているんだけど、それでも実家にいると地元の人の記憶にあるのがダルシム・ダックなら、そこらへんで勝ちたいなと。まあ餓狼伝説2はアンディでしたが。そういうイメージの人間関係の呪縛みたいなものに敢えて縛られることで応援や理解が得られたらとは思います。


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