ガラパゴス・マジック!


マジックギャザリングのネタが続いていますが、要するに暇なのです。大抵のゲームは飽きたから、マジックギャザリングに常勝法はあるのかと考えるのが良い暇つぶしになるのです。素数と同じようなもんです。




さて、写真のデッキは今は亡き奈良市ベンテンドウの店舗大会でのシールド戦デッキ。マジックがしたくて大阪まで出て店舗大会でシールドをやると店のおっちゃんが審判しないで放ったらかしで、自分で持ってきたカードをシールドに混ぜてDCI公認ポイントを稼いでいるとか、残念なシーンを色々と目の当たりにしました。本当に残念です。ゲームの健全性とは。


シールド戦とはお店や会場で未開封のパックを開けてそのカードだけでデッキを組んで戦うというものです。ドラフトはパックから1枚選んで次の人に渡して麻雀やトランプのババ抜きのような卓で遊ぶゲームで、似ていますがちょと戦術が違います。写真のデッキはシールドなのにドラゴンが2枚も入っていたので記念にずっと取ってあるのです。


ドラゴンはさておき、火力が3枚に魔除けと黒除去と3色土地が2枚と、なんでこれで優勝じゃなかったのと思うくらいですが、そうです、このセット「アラーラの断片」はそもそも何を剥いても強いカードがたくさん入っています。絵柄も好みで、相当の当たりセットだと思うのですが、残念ながら絶版です。マジックの限定セットは年に3つくらい出て、どれも一度しか印刷されません。マニアックですね。


自分でデッキを持って行く構築戦はみな強いカードを山ほど入れるので(強いとは払うマナに対して効果が大きい)決着が早いです。長期戦デッキも、勝敗の分岐はたいてい早いターンにあらかた決まります。それに対してシールド戦は長期戦がイーブンなら後半のカードの引きの強さが決着に繋がったりします。泥仕合になって、何かのカードで堰を切ったように均衡が崩れます。だからたった1枚でも均衡を崩すカードが入っているとデッキの強さが大きく変わります。


説明はこのへんで、マジックギャザリングは持っていても店や会場で遊ばない人というのも結構な数がいると思います。何故なら、入れあげてカードを買っても2年後にはスタンダードと呼ばれるトーナメントルールで廃盤カードを禁止にされるからです。買ったカードがいつまでも使えないから、それで名残惜しいながらも引退するのです。商売のためなんでしょうかね。ルールの所以は知りませんが。


そのために古いカードも使っていいモダンと呼ばれるトーナメントルールが新設されています。5年分くらいの基本セットと限定セットが使えるこのルールは、ともすると新旧の強力カードを織り交ぜたとんでもないデッキでスタンダード以上の早期決戦が見込まれます。はっきりいって、強すぎて嬉しいというマニア以外には理解しがたいです。


それでも、押し入れにマジックのカードを眠らせている人は、このモダンのように好きなカードを混ぜて遊べばお金がかからず楽しめるんじゃないかと考えているんですよ。マジックギャザリングのネットゲームマジックオンラインではスタンダードやモダンといったルールの横割りではなく、トーナメントとカジュアルの縦割りが存在します。僕はカジュアルで何度も遊んで、そのゲーム進行の大らかさに驚いた事があります。


たとえば9マナ9/9の「サルディアの巨像」という冗談みたいなカードがあるんですけど、スタンダードなら巨像をわざと捨ててリビングデスという死者再生カードで早いターンに持ってきて数ターンで終わる、というような使い方がされるんですけど、カジュアルは違います。土地と巨像しか入っていないデッキで、相手がどんなにカードを並べてもひたすら土地を並べて、またカードが並んでいるほうも敢えて攻撃せずに巨像が手札から出てくるまで待っているのです。もう、牧歌的とかそういう次元を超えています。


日本のマジックシーンには、この感覚は無いなと思いました。これでいいんじゃないのって。遊ぶってさ。みんな好きなカード入れて楽しめば良いんじゃないかな。僕はこれでスタンダードトーナメントのマジックから去りました。ドングリの背比べも良いとこです。


そういうの、ネットゲーならではで対面してやると恥ずかしいかもしれないですけど、たとえば巨像を好きな人がいて、黒の生き返り戦術を勧めるというアドバイスがマジックの裾野を広げるかと言うと、違うかなって。ミラージュくらいのトーナメントシーンで下座の対戦見てると、カジュアル的で皆楽しそうだったのを思い出します。


マジックも新しい遊びでもなくなってきているし、基本的なカードはそこかしこに眠っているか、ゴミとして捨てられているんだろうと思いますけど、モダントーナメントなんて堅苦しい事言わずに持ってきて遊べる場所がネットにしかないのは寂しいなと。


シールド戦と言う限られた枚数で組んだデッキでも、トーナメント指向のプレイヤが作ると、もうカジュアルを超えてしまっているんですよ。


そこで、みんなが好きな事を出来るガラパゴス・マジックを実現出来たらいいなって、ぼんやりとした構想を提言します。プロプレイヤー指向の人がカジュアルに来て荒らすということはマジックオンラインのコミュでは起こらなかったんですよね。まだ日本にはトーナメントと言う仕切りでしか人が集まってませんから、これはルールの仕切りでなくマナーの仕切りで、なんとかならんものかと考えています。