プロゲーマー「ミヤザワ」さんインタビュー

編:この度はヴァンパイア世界大会優勝おめでとうございます

宮:ありがとうございます。ずっと夢だったのが叶ったというか、まだ実感はないんですけど、運も良かったと思います。

f:id:karmen:20191109080738j:plain

編:運も良かった、ですか。格闘ゲームジャンケン運ゲー論者としてでしょうか。

宮:いや、ジャンケン運ゲーは某掲示板などで拡大解釈されているだけです。多くの人がコンボの練習をトレモでしていると見受けるんですが、どうやったらそのコンボが入る状況になるか、まで考えると相手がこう動いてくれないと、という条件が付くんです。

編:条件が付くとは?もっと具体的にお願いします。

宮:飛び込みからのコンボを練習しても、対戦相手が飛び蹴りをモロに食らうことってあんまり無いと思うんですよね。デミトリのカオスフレアやモリガンのソウルフィストを読んで飛べたときだけ。そうすると、1発も打ってもらえないと勝てないわけです。

編:それは究極的に対戦は待ち合いになるということでしょうか。

宮;まあ、それに近いです。待ち合いになると、飛び道具で削るくらいしか体力を減らす術が無くなる。ジャンプ攻撃はコンボの大ダメージで読まれても対空技1発のリスク。対して、カオスフレアは数ドット削るだけなのに読んで飛ばれるとコンボのリスクを背負いますよね。それでも、待ち合いになったらそれで減らすしか無いから、そういう勝負になると運も絡んでくるという意味で運ゲーだと論じているんです。リスク・リターンを考えて、ローリスクハイリターンを繰り返すと勝てるかとというとそうでもない面もありますよと。

編:それなら、運が良かったというより読み勝ったとまとめるほうが角が立たないと思うんですが。何か、懸命に努力している人もおられる中で「運で決まった」はご自分の努力に対しても礼を欠くことになりませんか。

宮:まあ、そういう側面は確かにありますよね。ただ、論理的、客観的に「絶対こう来ると読めた」というものではなく、慎重にミスらないように1発1発を麻雀のツモ切りのごとくドキドキしながら続けていたら、気付いたら勝っていたという感想を壇上で上手く言えなかったんですよ。

編:なるほど、ツモ切りの例えは分かりやすいです。ゲームをするにあたり、普段から心がけておられることなどありますか。

宮:そうですね、のんびりした性格ながら、ゲームをする時だけは機敏にコマンド入力するクセを付けています。同じカオスフレアでも、下、斜め、前、パンチが1フレームずつ最速で入っているか、みたいなことに気をつけて練習しています。

編:どうしてそれが壇上で出ない(笑)

宮:まあ、勝利インタビューを事前に考えるほど余裕があったわけでないんですよ。

編:まさに幸運の賜物ということですね。

宮:そうですね。

編:今日は貴重なお話をありがとうございました。最後に読者の方にヒトコト。

宮:運ゲーとかいって、多くの誤解を与えてしまいましたが、自分も格闘ゲームファンのひとりです。ひょっとするとゲーセンで対戦したこともあるかもしれません。締めくくりにはなってないかもだけど、勝ったらアガリで辞めちゃうのでなく、趣味で続けると思います。ゲーセンで見つけたらよろしくお願いします。

編:それでは、お忙しいところありがとうございました。

宮:ありがとうございました。

今日のヴァンパイア(ハイスコア70万点の壁)

PS2版のヴァンパイアでハイスコアをはじめました。

f:id:karmen:20191108164059j:plain

起き上がり直後に技をかぶせる感じで飛び込むとコンピュータが対空技を出そうとする出掛かりをつぶしてコンボが入って勝てるパターンがあるけど、この勝ち方ではフィニッシュの1万点を取りづらい。

ファイヤーで牽制し戦うと安定するキャラもあるけど、タイムボーナスを逃しやすい。

1キャラ目で103,700点まで出たので、パーフェクト3万フィニッシュ1万タイム8000で試合中得点コンボボーナスで1600点*2回=3200の系51,200に技得点とほぼ理論値出てるんじゃないかしら。これを全キャラ取れば110万点行きそうだけど。

スコアを稼ぐほどランクが上がるみたいで、8キャラ目のオルバスと11キャラ目のパイロンが異様に強くて負けたりもします。1キャラ目で10万取っても11キャラで70万。このへんが今の実力なんだなぁ。

フォボスのパーフェクトが5万でパイロンは恐らく8万だから、理論値120万くらいかな。そうすると70万だと6割弱。ゲーメスト時代はそれくらい雑誌に載っていたような。

このゲームが稼働していた頃に東京行った時に新宿でゲーセン入ってみて餓狼伝説スペシャルとかマーヴルスーパーヒーローズやったら、俺のスコアがトップで「すげー上手いやつが来た!」ってびっくりされて、奈良からゲームだけ目当てに東京来たこともビックリされた。

本当に新宿で120万点出るのなら、俺が東京行ったくらいで東京のゲーマーが騒ぐことなんてなかったかもしれないな、とあの時に気付けなかったか。

反対にシューティングだとゲーメストはレベル高かったし、ビデオとかで見たことあるから、もしかしたら雑誌のスコア欄以外では有名でないスコアラが実在して出るところでは100万出るのかも知れないよな。それくらいの夢はあったほうがいい。

格闘ゲーム掲示板で強気の発言をした人が「そんなに強いならeスポーツ大会とか出れば?」と煽られていて、俺もアメリカのど田舎ネブラスカ州で1回だけ出たことあるけど、旅費とか考えたら、家でスコアやってスコアで勝負しようと思っている。

ゲームが全てと思っていた時は旅費とかゲーム代が惜しくなかったけど、美味しいもの食べて同じ旅行ならゲームより景色のあるところに行って、マンガも読んでテレビも見て格闘以外のゲームをしてガンプラとか飾ってながめて。

そうやって、他を満たしてもなおゲームに対するモチベがあることで自分の気持は本物だとあらためて感じてる。まあ、eスポーツ大会にかかる旅費とか準備とかの費用を気にしなくて良いくらいの収入基盤を持ちたいとは思ってる。

俺にゲーム大会とかの表に出ろと上から言うなら、旅費の肩代わりをお願いします。

今日のヴァンパイア(コマコンで最速斜めデモンクレイドル)

PS2版のヴァンパイアを今更にやりだした理由のひとつにコマコンで実験したいてのがあって。今まで攻略本やソフトウェアデバッグでフレームを調べて手で入力。最後はゲーセンで披露するということを目標にして、ゲーセンでは手入力になるから練習するというのが自分のやり方だったのですが、ゲーセンで披露した技が噂になると東京でコマコンで再現されてビデオにして売られ、友達以外は先にビデオの方を見てしまう。

このイタチごっこ、半永久ループになってたんだけど、俺がコマコンを持って自分で動画撮ればどうなるか。何故コマコンを持たなかったかというと、それでは「インチキ」とののしられると恐れていたんだ。しかし、現実には手入力で頑張っていても常人離れしたコマンドをゲーセンではなくネット動画にしてしまうとコマコン利用疑惑はかけられるものだし、そもそもコマコンに背徳を感じるのは俺の主観であって、違法なわけでもないし、俺が使わないで向こうが使っているという悪循環から抜けたかった。

つまり、インチキと罵る人の中には自らがインチキをしながら隠し立てをして、潔白を証明するのが難しい立場の人に濡れ衣を着せていくことで自らの安全を確保する。

それで実際使ってみると、ストIII3rdならバッチリゲームの進行フレームとコマコンが同期して素晴らしい機械だと思ったから、これでヴァンパイアやりたいなと思ったんだけど、ヴァンパイアのターボ1,2,3どれにしてもてもフレームの同期ズレが起こるんよね。

手入力でも何かゲーセン版より操作性を悪いと感じる部分があったのはそのせいかな。

PS2での斜めデモンクレイドルの最速入力もサターン版とはコマンドが違って、バットスピンから最速デモンのコンボがまだPS2版では成功していない。昨日の夕食前に40分くらいかな、実験してみたんだ。

ひとりでコマコンと色々のゲームを持って「このゲームは行ける、あのゲームはどう」という評論家じみた人がいても良さそうだが、案外ネットでは見かけない。それに対して俺は首都圏の格闘ゲーマーにはフレーム解析を専門としながら、プロプレイヤーだけに情報を伝えてネットからは隠匿する部隊がいて、ネットで攻略法を検索して明かされている情報を元に追いつこうとするアプローチでは先はなかなか取れないと考えた。

そんな部隊が本当にあるのかどうかは分からない。もしそういう部隊が実在しないなら、俺が最初のそういう部門になるわけだが、自分のためにやるか、肩入れしたい人というのが果たしているだろうかとも考えると趣味と好奇心のためにやっている今の作業を誰が読むとも知れないウェブにぶん投げる今までのやり方のダメさが分かる。

俺は何を求めているんだろうと考えると、コマコンでこうなるなら間違いないという人からの信用なんだよな。コマコンを持ってみると「もう言っていることが眉唾ものだと思われない」みたいな安心感が出来て、それで誰に勝つとかでなくひとりで遊んで十分面白い。

俺以外の人に上手く伝わるかはわからないが、俺には「勝ちの不快感」みたいな経験がある。ゲーセンで台を囲んでワイワイとゲームしていて、自分の番になって大得意に勝ちまくると「ぜんぜんおもんない」「そればっかでこっち何も出来ない」「お前がつまらん勝ち方で勝ったせいであの上手い春麗が怒って帰ってもうたやん」「待ちやん」「ハメやん」「そんなんで勝っておもろいか?」などなど。

それに対して「すごいな」言わせたいから、コマコンでしか出来ないと言われるようなコンボを練習してゲーセンで披露してやろうと思ったんじゃなかったかな。

そういう風に紐解いてくと、自分でコマコンを使うようになったのはゲーセンでの立ち見客の歓声よりもネットの掲示板での「コマコンでこういう入力をしたらこうなる」からの「俺の家でも間違いなく同じことが起こった」という共鳴であって、科学。

そういう知識の共有と、大会優勝よりもそれに付随するウェブ広告による信仰の偶像に自分がなりたい、みたいのとまだまだ願望がないまぜになっている。1個ずつ整理して叶えていく。叩かれたくない、人気者になりたい、けど俺が観測している範囲で憧れられている人だって月の裏側のように俺が見ていないところでは叩かれたり苦労をしたりしているかも知れないわけで、出来ることをする。それを積み重ねる。

いつかきっと景色が変わってくると信じること。


🄫1999-2023 id:karmen