今日のMTG(統計的に初めてMTG記事が読まれているので)

 「初めて」というのもおかしいが、このブログにある様々のカテゴリーの中でMTG記事はどちらかというとあまり読まれない人気のない部類の記事ではあります。

 それがちょっと伸びていて、最強デッキを求める系記事よりも初めての人がやってみよう記事の方が伸びているので、そこに最強デッキ投下はどうよ?と思うんだけど。

 MTGは世界最初のトレーディングカードゲームなわけだけど、トレカのトレードというのは交易とか貿易というような意味があって、まあもっと易しい単語で言うと交換。

 しかし俺の住む世界では物々交換って貧乏のすることで、お金でのお買い上げが基本となる世界観で育ったと思う。その中で問題は、開けてみると中に何が入っているか分からないアテモンの形式で売られていて、欲しいのはカードそのものであるべきなのに大会の優勝をいきなり狙ったとうことで「最強デッキ」という無形のものを求める探求の旅が始まってしまったという事。

 正直、誰も最強デッキなんてものは分からないので、出鱈目に思うままに「アレが強い」「コレが強い」と言い、そして俺が強くなるとそっくりそのままのデッキで相手をすると五分五分で最強感が得られなかった。なにせ得意のストリートファイターでは十人抜きは当たり前なので、2~3回デッキが負けると「これじゃダメだ」と組み替えた。

 その間にも日本の各地で大会は行われ、俺の組み捨てたデッキの中からほとんどそのままのレシピで優勝デッキとなっていた。それはしかし、俺を取り巻く世界の中では「もう古いデッキ」だったのだ。

 そこに店がある以上、店が慈善事業ではなく売買益を出しているなら、トレードは物々交換的であっても、皆周りがちょっとでも得をしようと交換するので、わらしべ長者ではなく、お金を使ってパックを買って、欲しいと思うものと交換するため多少の損を飲んで、つまり買い替えに手数料を取られて差し引き往復でちょっとずつ損をするからどんどんお金が余計にかかる罠の中にいたのだと振り返る。

 自分で全部買うみたいなゴージャスではなく、定量で売られている新品の当たりハズレを自分で良く吟味するようになって14年。写真を見比べるとあまり変わり映えの無い並べ替えを時々やっているなぁ、と思われる方もいらっしゃると思いますが。

 恐らくだけど、もう強いカードが余っているのだと思う。重要なのは単品としてのカードの強さを定量的に測って、強いカードを入れまくるという事ではなく、マナカーブという土地とスペルの比率曲線でもって、唱えたいカードが問題なく順番に繰り出されるという事で、そのためには一見弱いマナコストの軽い小さい効果のカードを多めにして、ちょっとずつマナコストの高い強いカードに配分してゆくという事。

 この際、軽いカードは小さいクリーチャーかクリーチャー除去となるカードか、焼きか、対抗呪文か土地壊しか手札破壊で、初期の頃にあった何の効果か分からないようなものを省いて、戦線に影響するカードならどの効果であれ軽いものをたくさん唱えたら有用なのでr。

 そうすると中腹はカードを増やすカードか中量級のクリーチャーか、大ダメージの焼きかあるいは新登場系の効果のあるクリーチャーかというようなことになり、トドメの大カードは色があっていれば良く、天使でも悪魔でもジンでもドラゴンでもトロールでも良い。

 それらがデュアルランドで多色化して、小さいものから中大までバランス良く入れて、小中大それぞれのエースが入っている今の俺の持ちデッキが歴代のエキスパンションから入っているので、新セット限定のトーナメントでは禁止でも、弱いわけが無いし、そうしてその状態は攻略法を求めんとするではなく、原始のガラクタからゲームで競ってきたものにとっては既に当たり前のありふれたロジックによるところなのである。

 必要枚数しか無かったら迷わないところが、既に余るほど強いカードがあるからその中で「ああでもない、こうでもない」と悩んできた。

 大枠ではそういう事なのだが、それでも続けていると「こっちの方がちょっと良いかな」という調整が働いて、恐らく今のレシピが俺の歴代でいちばん強い。

 それでも強いというのも非線形というか、相性ゲームなのでダイヤグラムを作って総合点を出せばそれで線形になるわけだが、その行為自体が大会というゲームで、その勝者に賞金が与えられる枠組み自体を自分なりの最強デッキ探求として独りでやろうとしてきたという事なのだろう。

 今は使わなくても「良いかな」と思ったカードをトレードに出さずためたので、その結果として強いカード余りが起こってデッキの組み換えが楽しくなったのだ。

 以前の記事ではフライパンと冷蔵庫とエアコンに例えて、生活する上で三つ揃えば便利だから、フライパンふたつで冷蔵庫が無い人はフライパンを出して冷蔵庫をもらえば得って感じでトレードを相互利益として説明しようとしたけど、フライパンは1000円で冷蔵庫は3万円でリサイクルショップを使った方が物々交換よりお釣りが来ると言っても、リサイクルショップにも売買益があるので直接交換以上に手数料が取られる。

 セコいようだが、そういう計算が強いデッキを求めるそれと近しく、損得を考えてちょっとずつ強いと思うほうにカードを手に入れて行けば、何となく遊んでいる人には勝てると思います。

 騙されないように人に諭すようで、過去に騙されたことを悔いている。年寄りになると賢くなって若い人を騙して生きて行くので、騙されないように子供を思うのは中年って事なのかもしれないよね。今日の話はそんだけ。


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