ストリートファイターIIはその人気とユーザーの声から絵を全く変えないまま技のダメージなどを微調整したストIIダッシュというゲームが発売されて波紋を呼んだ。ゲーセンからは「全く同じようなゲームなのにもう1台買えと言うのか」と苦情が出るもののお客さんはストIIしかやらないのでストIIの台だけを置いたようなゲーセンが登場して既存店が潰れるような事件も有った。
その後もストII人気は続きストIIターボ、スーパーストII、ストIIXと絵が変わらないまま調整は続いた。15年後にハイパーストIIが発売されるわけだが、その15年間はストIIXは「一番練り込まれたゲーム」としてマニアから愛される。しかしコンピュータの強さ、難易度も最高峰であってシリーズ通して腕を上げたマニアには評判でもはじめてストIIを遊ぶ人がいきなりストIIXをすると難しすぎるので、絵柄の変わったストリートファイターZEROシリーズなどはコンピュータがかなり易しくなった。そのため、手応えのあるストIIXはいつまでもお客さんが付いたままになった。
なぜストIIXなのかを説明すると、これをカプエス2に応用すればカプエス2もまたストIIXのように長く遊ばれるのではないかと考えた時期があった。ストIIXが長く遊ばれたのは対戦相手がいなくても1人用で充分面白いからで、カプエス2の1人用はコンピュータの手応えとしては軽い。
しかし、カプコンのゲームはスコアが高くなるとコンピュータが強くなるようにプログラムされているので、カプエス2もまた例外でなく、ハイスコアを目指して遊ぶようになって奥深さに気付いた。ストIIXのように流行って欲しいというのは、俺はどこかで新しいゲームが出てもストIIXで遊び続ける求道的な人に憧れていて、自分もそうなりたかったのだろう。
俺もガイルやダルシムだけでなく、ケンでストIIXのハイスコアを目指していた時が有って、最高で200万丁度だった。しかし世の中には400万を出す人もいるらしい。何をどう計算したらそれくらい出るのか不思議だったが、ビデオも有るらしい。カプエス2のGP3400も少しかじった事が有れば驚かれるスコアだと自画自賛しているが、ストIIXの400万の衝撃から考えたらGP4000くらい出さないと釣り合わないだろうな。
カプエス2がストIIXみたいに「なったらいいな」ではなく「していくんだ」という気持ちで、また時々でも遊んで行こうと思っております。