直観と知識と論理で考えるサムライスピリッツ

ストリートファイターIIゲーム理論と方程式で考える記事は頑張って書いた割にダイヤグラムと比べて読者数がずっと少ないんですよね。思うに、まずアクションゲームじゃないですか。任天堂のマリオでもそうだけど運動をアニメと物理で画面に表現して、動かすのが楽しい。そうして、例えば三角跳びと言って忍者モノのゲームで壁に向かってジャンプして、壁を蹴ってさらに高く飛び狭い隙間をのぼっていくとかいうの、実際には足が両方付いて垂直よりも勾配がないと出来ないと考えるのが物理にかなっていると思うのですが、そこはコンピュータ演算で細工をして「そうであったら面白い」というような偽物理方程式で実現できてしまうわけです。それで龍虎の拳なんかは格闘ゲームにして三角跳びがあるわけですが、ガードすればノーダメージとかそこまで考えずに知らずに、画面の端っこに飛んで上からジャンプキックを浴びせれば痛そうって直観は最初の方に働きます。俺はそうでした。

それから、体験的に経験を積んで攻略本も読んでゲーム世界の仕様を知っていくわけです。ガードはレバー後ろだけど、お互い何もしないと後ろ歩きになって、技が出るとガードに切り替わる。バーチャファイターだとガードボタンがあるけど、2D格闘や鉄拳は後ろ歩きとガードの関係性が何で切り替わるのかとかの知識は必要ですよね。ガードしていれば大丈夫な攻撃でも、食らってゲージを見ないとどんなダメージか分からなかったりするじゃないですか。

その上で、通常技はガードして必殺技をどう対処するかということで互いの主な必殺技の関係から勝率まで、そこまで厳密ではなくざっくり枡掛けに示したのがダイヤグラムですよね。深く考えすぎると分からなくなるけれど、現況で分かっている事同士を突き詰めて、対戦した結果であって対戦研究の現在値の報告として読みやすく、求められるのだと思います。

とりわけ五分であるとされて無視される同キャラ戦を研究した結果が弾ジャンケン理論で、いわゆる格闘ゲームの主人公系キャラはみんな飛び道具が付いているので、弾ジャンケンは理屈のひとつとして覚えておいて損は無いと思うんですよね。

それで今日はふと、サムライスピリッツってそこまで極めていないけど、橘右京でバックダッシュ燕返しのコマンドを極めると、スキがなく飛び道具を放てるので、弾、弾。弾で相手がしびれを切らして飛んだら後出しジャンプ大斬り対空で攻略完了、あとは入力の正確さで対戦としては死合う価値なしみたいに思ってたんですけど、ふと王虎で爆転砲でガガガっと削って、その体力差で待ってしまえば前述の燕返し服部半蔵の爆炎龍で削り続けても、削りの小さいゲームだからタイムオーバーで勝てるのではないかみたいなことを考え出したんです。

そうすると、それ以外に当て投げがどこまで通じるかくらいしか攻め手が無いはずですよね。もっと重大なバグ技がある場合を除いては。当て投げが通じるなら、ジャンプと対空と牽制にも意味が出てきますが。そうすると即座にゲーム終了ではなく駆け引きが出来て、駆け引きがあるとすると期待値もしくは勝率でダイヤグラム更新という風に情報が流れると考えます。

まあ、直観の話をして、知識と論理で裏打ちして、足りないものは実証実験。ただ、そんなことを思っても試すのに物置からネオジオを出してきたり、ゲーセンに誰かをやっつけに行ったりするのに腰を上げる気にはならず。そこは科学ならフィールドワークなどの行動力を軽視してはいけないとするのが正道かもですよね。試したいこととしてメモして今日はおしまい。

勉強してみて思うのは、漢字が難しいだけで高度なことを読んでいるように錯覚する文章でも、示している対象とその道筋である論理が子供だましの攻略本を読んで育ったので、ゲーム世界に対して豊かな想像力を廻らして楽しむという意味では良かったけど、なんだか最近はその全てが台無しになるような根源的なことを考えて物事に当たっている気がします。

楽しそうではないかもだけど、そうやってひとつづつ解いていくのが案外楽しいのよ。夢見る装置で楽しんでいる人を現実に叩き起こしても得るものはなく、楽しく遊んでもらって喜ばれることと、もうひとつはそれに対してお金を払ってもらうこと。払える無駄金が無くなって現実を直視するようになっちまった43歳の格闘ゲーム談義はこんな感じです。

コンピュータソフトの研究の域を出て、それを取り扱う人間の心理まで踏み込んでしまうと、そこにデザイン原論という別の分野が出来てくるんだけど、そのデザイン原論とタロットや星占いなどの占術との組み合わせみたいなものも最近のテーマなんですよね。

ただ、ゲームを一緒に遊んで仲が良かったはずの何人かに覚えた占いで色々なことを言い当ててしまうとそれは当たって嬉しかったけど、相手が怯えてしまって友達として付き合ってもらえなくなったということはありますよね。実はゲーム研究もそうなりかけています。

まあ、サムライスピリッツの何が面白いかって覇王丸で大斬りを決めたときの赤ゲージ量。それはストリートファイターを練習してコンボを覚えてケツ落としアッパー昇龍拳が気持ちいいとハマった人にワンボタンでその快感を与えたところから始まっていると思うんですよね。

反対に、買ったけどハマりきれなかったり遊ぶ前から類似品で食わず嫌いをしているタイトルなんかもあって。そういう自分の壁バリアがどう張られているかと言うと時間の無駄だと思ってしまう。それはギターの練習とか、他に願望があるから取捨選択で切り捨てることで安心を得ているだけで、ギターの練習もしなければ嫌いなゲームもしないことで無駄をしていないという安心を得ているんだと分析してます。


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