「埋もれたファミコンソフト」ってのは俺の主観であって

 ガンダムの人物作画を担当した安彦良和さんは氏の若い頃にテレビのアニメを見て「へったくそだな、これなら自分でも描ける」と業界に入ろうとした、ってゲーム業界の人のツイートで知ったのだが。話の続きで今のアニメは絵が上手くそんな感想持つ人がいないようにゲームもクオリティが上がって「これなら俺が」って手が上がりづらい。

 その意味では、俺はファミッ子でファミコン期の業界用語でアタリショックと呼ばれる粗製乱造の時代に育った。アタリはアメリカのゲームメーカーで、ゲーム機にカセットを差して遊ぶのと売れて乱造された現象が、ちょうどアメリカの歴史を追うようで日米をまたいだ情報を持っている人から見たら日本の経済状況が読めたわけだ。

 しかし、自身がプログラマとして働いてファミコン期は粗製乱造だったかと振り返ると、パソコンのコンテストなどで発売クオリティまでならない無数の自作ゲームがあって、その上で勝者が企業の投資資金で後押しを受けて、つまり若手としてメーカーに雇われて、何かひとつくらいは「光るもの」を持ったゲームたちだったのではないかと。

 その意味では、スーファミやプレステの発売で時代的に捨てられたワゴンセールのファミコンカセットから有名タイトルから売れなかったものまで、文字通りワゴンの中で「埋もれた」カセットをひとつずつ手に取って遊ぶのが趣味だった頃が俺にはあるが、それらは確かに時代とともに埋もれたが、新品として流通した先の時代が見えていなかっただけで。

 まあ、ちょっと脇道にそれた話になるがレストランの食べ歩きで舌は肥えたが料理の出来ないオーナーが私財で飲食店経営をはじめた、みたいな目で見られるのは俺の10代がまさにそんな感じだったからだとは思うけど、20代には悪目立ちしたものの30代は人知れず過ごしていて、いま40代ともなると少しはマシなモノの見方が出来ているつもり。

 ネット上でゲームの動画があちこちから披露されている中、まだ上手く作れなくてただただ「恥ずかしい」という感情を抱くようになった。職人さんの目は厳しい。


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