パソコン持ってて鍵盤もあってそれで充分かも

 なんか17くらいで西脇唯のコンサートに行ってそこで見たギターの加藤みちあきさんが俺の中で最初のギタリストで、多分テレビで見てたのとかカセットやCDで聴いてたのは全部聞き流しだったんだけどマイナな歌手で前の席が取れて間近で見たギタープレイがすごすぎて「ギター弾けたらかっこいい!」と思ったのが最初のはずなんです。

 んでも、それ以前にKANの「愛は勝つ」でピアノを弾く姿にテレビでハマってTMネットワーク木根尚登のファンって何かサングラスと宇都宮の長髪くらいしか印象になくてあの目立たない小室哲哉が実力あるんだよって先輩に言われても「そうなの?」って感じだった俺。

 そんな人が小室哲哉を覚えたらすぐに「音楽は後ろにいるのが実力者なんだ!」と思い込んでレコードの歌詞カードにチョコッと書いてるバックバンドの演奏家の名前を覚えて音楽雑誌でテレビ出演とかを追いかけるちょっと変な子になったんだけど、それが19歳で秒で諦めたギターを32歳から15年目くらいでまだまだ第一印象には敵わない感じなんだけど、その記憶も薄れて「あれ?俺なんだったんだけ?」と思うとそういやミスチルやGLAYに憧れてたけどLUNASEAはというとすごすぎて雲の上で距離感掴めねぇって今でも思ってます。

 でもまあ、ごっこ遊びするだけなら今家にある機材でも十分で、ユーチューブやニコニコ動画でみんなに見てもらうのに音質上げたくて新しい機材欲しいなって思うんだけど、10円の収入でもプロかと言うと今まで機材にいくら使ったと考えると、今のペースで一生音楽の仕事をしても機材の元も取れないんじゃッてそれは金銭的な話で、良い機材買って自分の部屋で「ジャーン!」と鳴らした感動体験がその楽器の値段みたいなもんで、それで人からイイねもらってポイントまで帰ってきたら得なはずなんだけど、なんか自己実現がまだ出来ていない焦燥感が沸々と湧いてくる。

 でもファミコンでも名曲は名曲で、ピコピコうるさいという人も中にはいるけど、あの時はあの時でその音楽でみな満足して遊んでいたわけで、俺の今の機材でも上手くやれば良い音楽は作れるのかもナーとは思ってる。これ時代錯誤なのかもしれんけどね。

 まあ何歳まで生きてるか分からんし、やりたいことは出来るうちにやっておきたいと思うんだけど楽器の演奏だけはすぐやりたいと思ってもすぐ上手くなるわけではないので、時々焦って猛練習する時あんだけど、それよか毎日ちょこちょこやって振り返ったら「こんな下手くそみんな良く聴いてくれたな」と思うんだけど、それはアップした翌週くらいでもそう思って、だけど「イイね」はもらえて励みになってます。

 加藤みちあきとか西脇唯が今何しているかは本当にたまーに思い出してネット検索くらいはすんだけど、そういう初期衝動を無くした今の音楽体験は反対に貧しい。

 自分で演奏するより上手い人の演奏を一緒に聴くデートの方が幸せちゃうかと思う。


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