「南原佳文」余ってます。

 ゲームの企画も思いつかないのでセガ本の復習をしているわけですが。

 荷物君からやり直して4章でエラーが200個くらい出て中断。

 そもそも1章読んで1を聞いて10を知ると「これさえ分かれば俺にもゲームが作れるぜ!」と作り始めたゲームはYGS2K(やねうらおゲームスクリプト2000)で作り出して、まあ何というか当時のマシンでですね、セガ本の終章まで行くとしんどかったわけです。俺はバーチャロンではなくSFCくらいのゲームで良いから早く作りたいんだよ!となったわけです。

 そうしてですね「ぜんまいハリアー」や「プロックス」を作ったわけですがセガの「スペースハリアー」とか「ぷよぷよ」の盗作ではないかと。かつてカプコン社がデータイースト社の「ファイターズヒストリー」を「ストリートファイターII」の盗用であると訴えられた事案もよぎって、しかも「ぜんまいハリアー」が「ぜんまいざむらい」の絵になる前にファミコンスペースハリアーから画像を拝借したんですよね。それは審査に引っかかってオモチャのデジカメ画像に差し替えることで発売に漕ぎつけた。

 ホントろくでもない話なんですけど、その時にプロックスも地味だから連鎖に声を付けようと声優さん志望のネットに声ファイルをアップしている「あみたろ」さんにお願いしたんですよ。「ファイヤー!」とか言うの。この頃のネットの逆風がマックスで「あみたろ」さんの声が爆売れして、サイトが繁盛したのでこの時に本名はマズいと思って、同級生の名をもじった「南原佳文」という名前の仕業にしておいて下さいと頼んだんです。完全に架空の人物です。

 しかし、のちのち転職活動をしていると、どうもドラクエ無印の開発であるチュンソフトの後継スパイク・チュンソフトが「南原佳文」さんを探していると。俺が面談に行くと「あなた社長でしょ?南原さんにカネで頼んだだけでしょ?俺ら南原さんに頼みたいのよ」ともうこちらの話は聞く耳を持たない始末。

 そういうわけで、南原佳文は誰なのか、俺の作った架空の名前ですが、それになるとゲーム業界で就職があるかもしれません。登録商標でも何でもありません。

 まあ、プロックスの後には「マジカルストーン」事件も物議をかもしました。あれで俺の名は消えて所謂「彼」と界隈で呼ばれた人が渦中の人物となり、俺はゲーム系ではなく業務系の派遣エンジニアをずっと続けていました。

 名前の元になった「ナンチャン」は今は何しているんでしょうね。高校の時に俺がゲーセンでカバンの置き引きにあって地理の教科書と地図帳を失くし、置き勉のお陰で大半の教科書は無事で卒業は何とかできましたが、その犯人が彼ではないかという疑惑も今でもずっとあります。

 チュンソフト、見てみたかったな、不思議のダンジョンソースコード。でもあの人たちとは多分一緒には働けないだろうなと複雑な思いを抱えて生きています。

 ひょっとしたら、俺の憧れであった中村光一さんも社長さんで部下がいたのかもしれないし、ドアドアドラクエの頃にはプログラマでも時間の経過とともに経営者の色が濃ゆくなったのかもしれないし、俺もゲーム作りたい、自分の手でプログラム書きたいという思いといつまでも人から雇われて給料しょっ引かれるのはやだなって両面があって。

 というわけで、南原佳文さん、無料で働いてくれるならウチの会社でも仕事は山ほどありますよって、俺の作った架空の人物なんですけどね。なんでそんなことしたかって、従業員もいないで独りで個人事業主として青色申告して、売れないゲームをベクターみたいな古いプラットフォームで公開してんのはちょっと恥ずかしい。

 ホントに税務申告とか年金記録とか、ちゃんとした調査をすれば俺が俺だって分かりそうなもんだけど、よりによって自分が発した噂話に当のゲーム会社が翻弄されているのって回り回って何かが変。「ゲーム会社の方が情報持っているんだぞ」とか脅そうとしても、俺の方から見たら同人誌のコミケの口コミかネット検索くらいしか情報ないパソコンオタクの巣窟なんじゃないかとすら思いますね。

 まあ、ゲームがそんなに売れるのにセガ社がノウハウを書籍化して売ってしまうのは何故かとも考えたけど、人気企業で中途採用ばかりになって新卒を雇って教育するより書籍化して自分で勉強したら、そちらのほうがいい結果になる部分があるってことなんだろうけど、競合として同社製品を模倣したソフトを販路に出したことはお詫びします。

 でもこの本読んで勉強しても雇ってもらって給料もらえるわけでもないなら、自分で売るしかなく、そうなると同業他社として当然売り上げの分配上敵になる側面も持ち合わせてしまうわけです。そのへん家電各社のVHSのプロジェクトXを見て、あの頃はどうだったか、勉強させてもらってます。


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