好きだったバンドのCDをあらためて聴くと下手でうるさかった

そういうこともあるよね。

自分でも真似の出来る優しいもの

音楽としての体を崩す早弾きがあって

なんというか

譜面として残る曲の良さと

演奏技術の高さはまた別で

もう

変な譜面を高いレベルで演奏するのは

クラシックにもあるわけで

下手でうるさいというよりは

自分の耳に合わなくなった

というべきか

もともとガヤガヤとうるさい中に

好きなフレーズがあるから

好きだったわけで

新しいフレーズを生む実験音楽

実験の成功部分だけを受け継いだ

最近のポップを聞き慣れたせいで

だから昔の曲にダメを感じていて

ああ、発展途上の悲しさよ

ロックもポップも洗練されてゆく

そういうことかもしれない

プログレッシブなわけよ

ドラムンベースのロッキンな感じをギターで表現したら

「うるさくないですか?」言われて乙った

わかる。うるさいのは自分でも分かってる

ありふれた音楽への反発が不協和音を産んで

それは調和がとれた完成系に至れない未熟さ

普通のお寿司屋さんが一人前の板前なように

ありふれた音楽を奏でるのは一人前の音楽家

半人前の間から個性なんてそうそう出ない

多分、ただ下手なだけで、笑われてるだけさ

そういう鬱屈を跳ね返す力がロックにはある

ロックが好きってのは本当は中身が柔らかく

それを守るハリネズミみたいな状態かもね


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