「マジックナンバーオブセブン」だったはず

格闘ゲーム理論派ってのはどこから来たかと言うと、本来デジタルで皆が理論派。

そういうところに歩いていって投げと昇竜の2択はどこまで出来るかなどの実験は各所で行われ、誰もが相手の足払いの先に昇竜拳やサマーソルトを当てる行動は半丁博打のバクチサマー、バクチ昇竜であると認識して、それにより半丁博打の運も加味してリーチ差をある程度バクチで覆せる、だけどワンボタンの通常技にワンチャンバクチがあるとして、バクチが空振ったらコンボや投げを食らって大ダメージなわけだからと煮詰めていってダイヤグラムという発想になっていったんだよね。

それを頭では知っていても、東京のコミケで売られたビデオの中に到底信じられないバクチの当たりまくるリュウサガットの戦い方が上げられて、東京にはすごいやつがいるという都市伝説というかまあ噂話だよな。あの話題は誰かが作った格闘ゲームの枯れ木に花を咲かせる噂話だったと思うんだ。

それを俺は真っ向から否定する立場で、噂に浮つくみんなにこう説いた。「オリンピックでベン・ジョンソンが9秒台を出した時にスタートの合図から0.13秒以内に踏み切った時にフライングだと見做された。フレームにすると8フレームくらい。対して大足払いは4フレームで発生するわけだから見てからコマンドを入れて間に合うわけがない」それでも信者はいた。

俺は星のカービィスーパーデラックスのおまけゲーム「刹那の見切り」で友達と実験をした。スタートから、からっ風が吹き、ババッと画面が光る合図がランダムタイミングで来て、それからボタンを押すのが速かったほうが勝つという単純なミニゲーム。しかし風来坊に扮したカービィと敵キャラの絵が可愛く、何番勝負でも設定できて、友達が家に遊びに来たら徹夜麻雀などのついで99番勝負をするのが定番だった。

やはり仮設はおおよそ正しく、7フレームくらいが限度である。早すぎるとお手つきになるのだが、お手つき2回連続で1敗なので1回は押して見ても良い。だから、見切り押しが組み込まれ、その結果7フレームを切る勝負になることもあるのだが、これでは厳密な意味での測定にはならない。何人とも99番勝負をした暁には7フレームの引き分けや、0フレームのビタ押し、1フレームの引き分けなども経験した。

まあそれで、7フレーム究極をひとまずの前提として格闘ゲームの理論を考えた時に技の発生が8フレームを切っているならアニメの初動を1フレームで見切っても見切れないという予備知識が戦略を組み立てるひとつの出発点になった。

それから、物の本で読み漁って出典を明記できないのだが、マジックナンバーオブセブンという心理学か脳科学の実験があって「人間は瞬間記憶の関係で7つのことしか同時に把握できない」という学説を俺は覚えていた。これを当時知識でなく今の俺理論に変えると、大体のコンピュータ科学でマルチタスクはシングルタスクの切り替えであり、タスク7が人間の限度であると。1フレームずつタスクを切り替えると2行動で2フレーム交代であり「波動見た瞬間飛ぶ」を意識しながら「ジャンプされたら対空昇竜入れ始める」を時折挟んで待っている。

これで3択ジャンケンのストIIはボッ立ちから「しゃがみガード対空準備」と「波動見切り飛び込み」を切り替えて待てば、ガン待ちでほぼ鉄壁になるが、それを崩すのに無防備にも歩いて近寄って投げれば集中した意識を分散させることが出来て待ちを崩せるという持論を持っていた。

そうするとストIII3rdでも結局はタスク切換えでブロッキングを待っているわけだから意識の抜け穴はどこかに有り、待ちは崩せる派だったのだが、新参者にこれを逐一説明してもカービィ実験とかもしたことがないわけだし7タスクがどうのとか言っても理解できない。面倒だなと思いつつも、その世代が簡単な八百長に見える超読みビデオにだまされて、その様を傍観するのがつまらなかった。

そのへんが、当時は一部の新参者が分かってくれないとマニアの友達に愚痴る程度だったのがYouTubeなどの発達から99%の人は騙されるので、そのネットウォッチがたいへんつまらなく、今更ながら俺も対戦を極めるよりビデオを見せる側に回るべきではなかったか、どうしてもっと速くそれに舵切り出来なかったと反省している。