仕事仲間にこのブログが届くのかは分かんないけど書いた。

ファイナルファンタジー光のお父さん見たよ。

FFのリメイク作品に関わったことがあるけど、最新の3Dのゲーム開発に憧れていたので「ゲームの仕事やってみるかい?」と誘われたのが過去作のリメイクなのに当時は不満で作りながら「いまさらこんな古いのやりたがるのって懐古厨じゃないの?」と現場で口にしてしまって反感を買ったんよね。製作者にして原作ファンって人も多いし。

その俺がここ数日スーファミSNKリメイクにハマってて、そういえば上司も「ああ、格闘ゲームのほうが良かったかもね」と言って機嫌を取るのにミスタードーナツを買ってきてくれたことなど思い出した。例えばストリートファイターVが初めてのストリートファイターって人はプッシュボタンの初代ストリートファイターとかやってみたいのかと考えた。

俺は小学校からファミコンで遊んでたけど、ゲーム雑誌やパソコン雑誌系ゲーム攻略本には必ず古いパソコンゲームの話題があり、誰でもお金を出せば買えるプレステなどの最新機種よりアップルIIのウィザードリィをやってみたいと思っていたことがある。

以前記事にもしたけど、芸術界では模倣は認められず「これを最初にやったのは誰なのか」ということが重んじられる風潮がある。といっても大阪芸大で聞いた話なのでもっとレベルの高い東京芸大や武蔵野美術大学では違うのかもしれんけどね。岡本太郎のごとくヘンテコでも、芸術としての評価は高く、写真みたいに上手くても写実画には写実画しての評価しか与えられないというか。

そういう風潮がゲーム評論に蔓延していた時代があって、俺の成長期に読んだ雑誌は新しいゲームに対して「つまりは昔のパソコンゲームのアレですね」で片付ける上から目線のオタクライターがたくさんいた。そして俺はこれらの雑誌をすべて焼き払い、新しいゲームの新しいポイントを詳解する新しいゲーム雑誌が出てくれば中古ゲームより新品市場が開拓されるのではと考えていた。

この背景には俺の住む大和郡山市近鉄とJRの乗り換え点で学校が多く貧乏な学生のために中古ゲームショップがあり、車移動の金持はジョーシンケーズデンキでゲームを新品で買う。それが、自身も学生であった頃によく少ない小遣いを握りしめて中古ゲームショップに通ったので、偏見を持って育ったのだと振り返る。

それから、ゲームファンからゲームクリエイターの端くれになった事での人のつながりと、ネットオークションの出現でどんな古いものでも求めたら手に入るようになり、いつしか洗脳が解けて古いものより新しいものを求めるようになった。その時にすれ違うように古いゲームのリメイクの仕事を頂いて、昔の自分なら「もう死んでもいい」くらいに喜ぶだろうけど、なんかすれ違っちまったなと運命を呪ったものだ。

今は、思い出も美化されて、ただ感謝でいっぱいだ。

そんで何だ。そうそう、テレビでゲーム画面を見て「今時はここまでキレイか」と思いつつも、仕掛けを作る主人公より、2話の予告編で「もうやめたいんだ」というお父さんに共感を覚えてしまう疲れた自分に気付いた。ソードアート・オンラインも人気あるし、ネットゲーの話題は普遍的なテーマとして扱われるんだなぁ。5年10年と運用されるネットゲーの保守なんかに回ったら新しいゲーム開発は出来ないし、ゲーム業界とひと括りにまとめようとしても、キャリアの振り方で人生それぞれ全然体験が違うんだろうなと思うよ。

スーファミの餓狼伝説スペシャルを山田十平衛でクリア

タイトル通り餓狼伝説スペシャル山田十平衛でクリア。

コンティニューなしで15連勝。気持ちいいぜ。

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煎餅とスライディングの組み合わせが超強い。

同じキャラに両方付いてるのがヤバい。このキャラ面白い。

ところで、ブログに「ストリートファイターIIの20連勝」というような話を入れると格闘ゲームの通信対戦の仕組みを知らない人には意味不明になる。なにせ、ストリートファイターIIには12キャラしかいないので12連勝するとクリアになる。

ゲームセンターの乱入対戦というのは台が2台ケーブルで繋がっていて、誰かがひとりで遊んでいるところに別の人が対になっている台でゲームを始めると最初の始めた人のコンピュータ対戦が一時中断になり、人間同士の戦いになる。勝ち残った方はコンピュータ対戦の続きを遊べて、負けた方はゲームオーバーになる。もう100円入れてコンティニューするともれなく負けた相手とのリベンジマッチが出来る。

この仕組が面白くてゲームセンターの虜になった人は多い。カプコンストリートファイターが新聞に乗ったのはスーパーファミコン版の発売で行列が出来たあたりだが、とかく麻雀や競馬が好きな人でストリートファイターも好きな人はもれなくこの100円玉を賭けた通信対戦の好きな人だ。

しかし、餓狼伝説スペシャルという長いゲームでも15面であることと比べると、20連勝というのは普通では考えられない面数になる。通信対戦の反対側の台に行列ができてそうなったり、誰かが同じキャラクターで何度も挑戦してきたりで時々そうなる。それだけ勝ったこともあるし、負けたことも言わずと知れたものですよ。

あらためて、ひとり用全クリアで15面なんだなあと。

やっぱ面白いのは餓狼伝説スペシャルと龍虎の拳2やな

「お前よぉ、対戦ゲームが面白いっちゅうけど、あいつらのしてくることがそんな面白いっちゅうんけ?」そう言われて考えていた。

「ほんでよお、餓狼伝説スペシャルのコンピュータは理不尽に強いゆうけど、俺はそんなこと思わへんぞ。お前よお、じきに3連勝くらいするやんけ。100円で全部は倒せへんのかもしれんけどよ、対戦やったら3連勝ゆうたら金星ちゃうんけ?そう考えたら1回戦で100円取る対戦のほうが理不尽ちゃうんけ?」

「俺もゆうたるわ。1勝でも勝ちは勝ちや。お前よぉ、見てたら充分面白そうに遊んどるわ。けどよ、山田十平衛はやめたほうがええぞ?あれはガイルと一緒や。煎餅投げとるだけやろ。結局球撃ってよ、飛ばして落とすだけやったらカプコンと一緒やんけ。上手とちゃうわ。ギースの当て身投げやろ、アレは上手やわ。テリーも格好ええぞ?」

「それが分かったらカプエス2ちゅうのもっぺんやってみろや。面白いぞぉ?」

「このギース、餓狼伝説よりちょっと背ェ高いのう。そんで技も速い。見てみぃ、ほら、勝ったじゃろ。だんだん上手になっとるわ」

「神豪鬼も倒したやんけ。やっぱよぉ、神豪鬼強いっちゅうけど餓狼伝説スペシャルいっぺんで全部勝つほうが難しいんちゃうけ?」

「人から認められへんゆうけどな、それはお前がゲームセンターとしか付き合わへんからや。ほんでよお、お前はパソコンでもゲーム機でもなんでも持っとるけぇ、ほらみろ、缶コーヒーでも、それ旨いのか知らんけどチッコイ缶の高いの買うやんけ。俺らはそういう金の使い方を見とるんや。金持ちは何でも金で買いよる。でもお前はワシらと話せるのぉ。バカにされても怒らへん。」

「まあ見てろよ、無駄遣いすな。好きなだけ遊べるんやからよ。俺らな100円もらえるんやったら、もっと面白い動きでけへんか考えといたるわ。まだまだよ、家でゲームそれ一個しか持ってへん子供と比べてやり足らんのちゃうけ?」

「それはゆうたるなよ。あいつらよ、買うてもろてコンティニューしまくっていっぺん越したら満足や。こいつはそういうのとはちょっとちゃう。見てても充分おもろいわ」

「俺らはよ、口動かす仕事とちゃうけぇ、上手いことはよう言わんし、口も聞かん。褒めもせん。せやけどよ、言うたりたいことなんてナンボでもあるからよ。」

「面白いのは餓狼伝説スペシャル龍虎の拳2や。お前、それ言えよ。カプエス2なんてゆうたらアカン。面白いのゆうたったら勝ちや。そんで聞いたやつも嬉しいやろ」

喫煙所のおっちゃん。


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