GGXXのダイヤグラムは勝者の独断

 まあ昨晩はGGXX#R(青リロ)を晩酌の酔いが抜けてから寝る前くらいにふらふらと遊んでいたわけです。個人的には買い替えで手放してしまったGGXX無印が恋しく、そっちのほうがアクセルとソルのコンボが減るからなんです。

 皆が強すぎると言って、実際勝っていて、そして青リロで不服が無くなったから、まあそれでいいだろうと為政者の気分になって「よきにはからえ」をしていたら、ACあたりでもうバランスはメチャメチャになってしまったようです。

 なぜなら、GGXXはコンボ操作が複雑なうえタイミングがシビアで、半分減るコンボがそのキャラにあったとして、最初の技が決まっていてもちょっとしたミスで1割くらいしか持って行けず終わるということは並レベルでよくあることなんです。

 対して、GGXX無印の頃、そんなコンボを家庭用で練習して仕上がっているのに「強すぎる」と言われて、まああの頃は「お前らのやり込みが足りねぇんじゃね?」くらいに思っていたのですが、FRC(青キャン)とか極めても俺のキャラそこまで減らねぇみたいな事案はあり、青リロで他キャラが強くなるとしたらそれは良いんだけど、なんで俺のキャラ弱くなったの?みたいなガッカリ感はあったわけで。

 まあそんでも「みんな」ってどんくらいか分からないけど、各地で稼働して大会もあって、観測的には青リロがいちばん流行ったらしいので、今更にそのバランスは押さえておこうと自分を納得させるためにやるわけですが。為政者ではなく参加者したいなぁ、みたいな思いも込めて。

 ただまあ、この頃から人が増えるというのは肌感覚であって、コミュというかゲーセンの寄り合いに「お前誰やねん?」というか丁寧に言うと「どなたですか?」みたいな人に周囲を囲われて「カーメンさん、カーメンさん」と呼ばれて皆が口々に言う。昔からの友達とはぐれて良く分からない人に囲われて、そしてゲームを一番強いわけでもないのに話のまとめ役になる、その結果が「よきにはからえ」でのバランス破綻。

 するってーと、文句言わずに白痴のようにゲームをしている人同士で「これ以上は手が見つからない」というところでダイヤを出すという作業をしつこくやっていた頃に比べて仕事サボって大雑把という感は今更にあの頃はヤバかったなと思うわけです。

 まあでもメーカー勤務とかだと売り上げとか従業員の満足度とかもあるわけで、ゲームの中身なんて知ったこっちゃねぇてか、その頃の俺らの中身はプログラミングで対戦バランスがいいよりコードの保守性とか、拡張性とか、もっと稼げるネットゲームとか、そういうことに関心は移ってて、格闘ゲームは廃れても良いみたいなのは俺らが飽きたからっていう勝手な理由もあったわけで。

 それでファンが今でも青リロを求めているってのは振り返って分かるんだけど、それは「これ以上ない」ってところまでGGXX無印が遊ばれてのことであり、バランスに難は結果としてあったとして、遊んでいく過程ではGGXX無印が面白かったのではないだろうか、とも思うけど、俺がソルアクセルで勝っていたようにやられる方の不服というか、家庭用での練習がないアーケードゲームとしての手軽さはその時点で既に損なわれており、その点まで含めても新参者が現れた青リロは良作なのかもなと。

 だけどそのダイヤグラムっちゃ、結局素人には難しいわけで、闘劇出た人がそうだって言ってんだからみたいな決まり方をしていて、ほとんどの参加者からしたら上手いと思う人が勝っていて、不服は少なかったんだと思う。

 そんで俺の今の関心は現場はどこかって事でもあり、世のどこかのゲーセンではGGXX#Rがまだ稼働しているのか、パソリロなどのネット対戦か、それとも懐かしいゲームとしての中古市場か、とかくGGXXって俺も好きだけどストIIほどは売れちゃいない。でも餓狼スペシャルくらい本当に体感では流行っていたかも。

 情報が欲しいけどネット検索くらいで済ませるの、雑誌などの有料メディアも展開して、皆でお金を賭けてでもダイヤグラムを割り出したり公平や平等を目指すのではなく「青リロくらいが面白かったよねー」となるのはひとえにGGXXファンの皆様のお陰だと遅ればせながら謝辞を送りたいと思います。

 まあでもネットの言論はネットの起こりがユーザー参加メディアなわけで、雑誌社でもメーカーとのつながりを持っ情報開示や逆アセンブルを通した「遊んでるだけじゃ分からない」情報の提供とかあったわけで、多くの人がある程度はやるけど、ビデオ見る方がラクって風潮になって闘劇のDVDも売れてダイヤが参加者のほぼ独断。

 でもそれって、餓狼スペシャルくらいでも雑誌各社でダイヤグラムなる物を作ったのがゲーメスト誌だけであって、もうずいぶん経ってるけど情報が無いってのはネットに過去ログが残滓としてあるだけで、興味関心は無くなって行ってるのかもなと。

 メーカー情報ではGGSTは100万本らしいのでそのお祝いを末筆に添えて。


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