神は細部に宿る


俺はゲームを作る上で自分の力量は不足しているので出来ない事をやろうとするより出来る事の積み重ねでざっくり全体を作れば良いと常々やってきた。なかにはゲーム会社からの下請けでプロとして制作の一部を負担した事もあった。


しかしもう、ざっくり作ると言う意味での壁にぶつかった。ドラクエのマッパーを作って、勇者を歩かせる。そうすると、ドラクエの勇者は常に画面から正面を向いて歩くのが、ドラクエIIでは行き先を向いて歩くようになり、ドラクエIIIではマップのマスより横幅が少し広い形のキャラになる。そしてテクテクと足踏みをする。


そのへんはプログラマーでなくアニメーターの仕事だと切り分けて考える事もできるが、1人でもし作るとなるとアニメも全部自分で書くことになる。もちろん模倣だし習作だから手本はある。手本通りなら時間をかければ作れるかもしれない。


15年かけて俺は昔のパソコンゲームプログラマーくらいの高さに来たわけだ。ここから先は先輩達が歩んだのと同じディティール(細部)の作り込みをしていく道が果てしなく先まで続いている。フロンティアではない。


1人でゲームを作りたいと願ってそうなったわけだが、もしこれが願った通り全て叶っているのなら、俺はとんでもない事を願ってしまったのだなと思うばかりだ。無人の山林を勇者はただひたすら歩いてゆく。

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