あけましておめでとうございます

 俺の元旦は年を越してから目覚めて食べるカップそばのどん兵衛から切らしたタバコをJR前のセブンイレブンまで買いに行くところから始まった。

 通りすがりの親子のうち子供の方が「頭がおかしいねん」と聞こえる大きさで話しており、カッとなって子供の頭を持ち上げて手に持った頭で父親の頭とぶつけてやろうかと思ったが、そこまで頭がおかしいわけでは無いので我慢して歩いた。

 まあ、冷静になると俺の住むこの地域では「お正月にお金を使うものではない」と教わって育ったもので、通りすがりのその子供も親からそう習いコンビニの袋を下げて初詣の神社を通り過ぎる俺のことを親が子供に「頭がおかしい」と事前に説明したかもしれないわけで、そういう風に考えていくとカッとなるでなく俺の生活は変わったが、町としてはそんなに昔から変わらないのかなと思った。コンビニが出来てもお正月に行くのは変わり物とか不良だけで、あの便利なほか弁や吉野家も年中無休ではなく年末年始に休業日を持っている。

 お正月のテレビ番組ではお笑い芸人が餅つきをするおばあさんの横で笑ってマイクで何かしゃべっている。確かに東京でのテレビ局を中心とした暮らしを想像すると田舎での餅つきは昔に戻ったようでおかしく見えるのかもしれない。ウチの正月餅もパックされた切り餅で近所の商店街に餅つきの風習が残っているところはない。

 ただ、ふと子供の頃から年末年始というとテレビで紅白を見てゆく年くる年で除夜の鐘を聞き年越しそばを食って寝て起きたらおせちにお神酒というのは今いる俺の生家の大和郡山と母の田舎の近江八幡で同じであったからそういうものだと思っていたのを中学で同級生の中で「やっぱ紅白とゆく年くる年やんなあ」と合意した相手が役所の息子のヨシイ君であったが、テレビを見ない家の子がいたことは無視して仲間外れに近いことをしてしまったが、その仲間外れの森川君が結局俺が就職した後も電話したりしつこくして来て、最後まで付き合った気でいたが、それももう20年も前のことである。

 政治の右翼左翼は保守と革新と言われるから、餅つきに初詣という田舎の伝統が右でコンビニというと左という風に誤解して生きてきたが、セブンイレブンイトーヨーカドー自由民主とかの政党とは直接関係なく資本主義社会で財力を持った国家に属する会社法人として経営しており、翻って「保守」とだけ説明すると餅つきの田舎民が自民党に間違って投票するのかと考えると、やっていることは政治でありながらも靖国参拝などの神事は争点になる理由もあるのであろう。軍国主義と神事の接点だから。

 まあ、年賀状なんてものが伝統かというと日本郵便自体が新しい会社であり、俺らの世代でとりわけパソコン仲間はネットでメールやSNSで年賀の挨拶をするが、それも若者がケータイでメールするというのがもしかしたら東京標準ではあるかもだが、60代も終わり頃の母親のケータイ番号から久しぶりにメールが来ていたりもした。

 まあ投票率30%台、テレビ視聴率も3%台だがブログを書けば多くの人が読んでくれるかというと皆そこまで暇でもないというか、俺が書いてどこに届くか小さなオウンドメディアでゲームの話を暇人が面白がってくれているところにこのような私信を織り交ぜているこのブログです。

 マグカップに白鶴「まる」を200mlほど注いて飲んで勢いで書いています。

 こんな調子ですが本年もよろしくお願いします。


🄫1999-2023 id:karmen