ダルシム考


俺はストリートファイターIIダルシムを使っていたが、後々までやりこんだ結果使うキャラクターはスタンダードなガイルやケンになった。昇竜拳サマーソルトキックという必殺技が無いと不利キャラを突き詰められたら絶対にまくれない。将棋になぞらえて詰みと言う。ダルシムは多くのキャラを詰ませることが出来る一方で詰まされることもあり、ダイアグラム平均値は高くともトーナメントでは不安要素のあるキャラだと言える。くじ運が良ければ優勝出来る。


ダルシムはヨガの達人で手足を伸ばすことができるため他のキャラよりリーチが圧倒的に長い。画面半分離れていても強パンチが届く。そのため、相手キャラは歩いて近づくのが難しく、技の当たる間合いまでジャンプで近寄るのが普通だ。


ダルシムには昇竜拳のような必殺技が無いので相手のジャンプに対して
・ジャンプ強パンチ(相手より高く飛んで下に腕を伸ばす)
・立ち中キック(足を伸ばして蹴り上げる)
・しゃがみ強キック(スライディングキック)
を駆使して相手のジャンプに対抗する。


ここで相手もジャンプ攻撃6種類を駆使して
・高く技を出してジャンプ強パンチを潰す
・下に蹴り降ろすような技で立ち中キックを潰す
・低く技を出してスライディングを潰す


というように、ジャンプする側と迎え撃つ側でジャンケンのような駆け引きが生まれる。そして、ジャンケンは微少のタイミングでダルシムが後出しになるので、多くの対戦カードはダルシムが有利とされる。


しかし、ダルシムを相手にしても全くジャンプせず、待つとどうなるかということを突き詰めた人達がいる。ダルシムは歩くのが遅く、相手がガードを固めて体力的に五分から不利のときに、投げ技で相手を崩すのが困難で、ヨガファイヤーを放って体力を削るしか無い。


ヨガファイヤーダルシムが放ったのを見てから飛び込んでも駆け引きが生じるが、もし放つタイミングドンピシャで飛び込みに成功すると、ダルシムが口を尖らして火を吐いている隙にジャンプ攻撃が一方的に決まる。


そうなると、見切れるという派閥と運で決まるという派閥に分かれてくる。答えは出ずに堂々巡りの議論が繰り返される。コンピュータは100%見切ってくるが、人間でも十中八九見切ってくる相手と試合をした事がある。しかし常人には難しいので、一般的にはダルシムが有利なのだ。


一般的に有利とされるほうを取って負けると恥ずかしいので、見切れるという派閥の俺はガイルやケンに乗り換えた。見切られて崩されるより、見切って勝つほうが格好良いからだ。


あとはもう、趣味の世界。他人と干渉し合わない俺の世界がある。対戦が知識で決まると考えていた時期もあるが、両者同じ知識を持つとその勝敗の行方は見切りか運か、それとも相手の思考までを読み切る強者は存在するか。どれも言い得ていると思う。見切ったと言う実感も、運がよかったと安心した事も、相手の次の手が手に取るように分かると感じた事もある。どれも有り得るけど、結局は賭け事に理屈をつけてるだけだと今はそう考えています。