日常の些細なことに狙いをすましたキュウソネコカミの歌詞世界

テレビ見てるとフィギュアスケートとかイチローとかにため息が出る。

スゲーなと素直に思う傍らで自分はそうは成れなかったという悔いも生まれ、だけどそういうアスリートはおもんない時も練習に打ち込んで競技人生の中で「ええとこ」を上手いことビデオでつないでもらって一気に見るから凄いのであって、じゃあ自分はどうだろうとあらためて考える。録画してもらっているわけじゃない。だけどいつかきっとと思っておもんないことに耐えたことがどれくらいあっただろう。

イチロー引退試合でヒットを放てなかったけど、メジャーのひとまくで外野から三塁に向かって豪速球を投げる「レーザービーム」のシーンが流されていた。外野から三塁までは距離にしてピッチャーから本塁の3倍くらいの距離があり、そこを正確に投げている外野手はひょっとするとストライクを奪うピッチャー以上の投球訓練をしているかもしれない。俺は野球のことはそこまで分からないが、そういうことは考える。

 

そういう意味ではキュウソネコカミは良い仕事してるよな。「そんなこと歌にするなよ」と最初は思ってたけど、それでも音が良いから聴けてしまって、聴いているうちに反対意見でも刷り込まれて「そうかもな」と思ってしまう。

大好きなバンドが実はパフォーマーで音楽プロデューサーの裏方がいると知った時に世の中は権力でそこまで出世しないと言いたいことも言えないのかという感情を抱いたけど、ロックてのはやっぱり言いたいことを乗っけるプラットフォームであり続けて欲しい。

俺は誰かに言いたいこと、ちょっとした不満を相手にぶつけて相手を変えようとせずに、我慢したり連絡を断ったりしてひとりになることで自分を守ってきた。自分を変えられてしまうくらいなら、人と付き合わないで自分を自分のままにしていたいとでもいうか。

俺の何気ない言葉を聞いている人がいて、その人が不満を抱えていて、ただお互いに無関係であることでなかったことにしてきたつもりの過ぎ去ったことにメッセージを送ってくれる人がいるんだ。ちょっと言いたいことに疾走感あふれるサウンドと笑えるミュージックビデオ。受け手がキャッチできたら、それでひとまずオッケー。