格闘ゲームのキャラ差が分で示される意味の正しい理解とは

ブログの読者から論理性を指摘された事があるんですね。俺は自分では論理的だと思っている部分があって、論理がおかしいと言われたことは以外で、高校で習う数学の論理学以外にどんな論理学があるんだろうとその時は思ったんですね。

近頃では中学校の数学から論理学が取り入れられているらしいんですけど、自分より年上の世代になると大学で習った古典論理学が最初の論理学だった、という人もいて、それはつまり命題と推論を主軸とした今の中学の論理学の先駆けとなるものなのです。

あるところではリュウとガイルでリュウが勝ち越し、リュウ有利とされていても人と場所を変えるとガイルがリュウに勝ち越すことがある。したがって格闘ゲームに腕の差は出る。これがストII時代の俺の論理。

では腕の差とダイアグラムの相関関係はどうなるのか。雑誌ゲーメストでガイルとリュウが6;4でガイル有利とされている。従って不利であるリュウでガイルに勝てばリュウのプレイヤーが腕で勝ったことになる。このへんがストIIダッシュくらいの論理。

そうして自分はどんどん腕が身についているという理解をしていた俺に対して、雑誌ゲーメストの側はダイアグラムの更新をしていったんですね。東京のゲーセンで雑誌ライターが戦ったまたは観戦した試合ではガイルとリュウが6;4でしたが、攻略が進んだ結果ガイル対リュウは4:6でリュウ有利に更新されました。

このことは先月の雑誌と今月の雑誌で腕と見解の相違があることを示しているのですが、最新版のダイアグラムだけを根拠に格闘ゲームはダイアグラムで決まるという考え方に受け止める人が出てきました。

では、毎月更新されているダイアグラムの有利不利の根拠は何かとなると、それはキャラクター間で腕が同じ者同士でどちらが勝ったかではなく、単に直近勝率になるのではないかと。雑誌のダイアグラムが改まったことで、不利をまくって腕を上げたはずの俺は月があらたまって雑誌が刷新されることで「雑誌に有利と書いてある、したがって有利な方を選んでいる」こう言われてしまったわけです。

ゲームがストIIからストIIダッシュにあらたまることでダイアグラムがあらたまるという論理は飲み込めます。しかし、同じストIIを続けているにも関わらず一度明示したダイアグラムを新刊で雑誌があらためるとなると、これはもうゲームを作っているカプコン以上に雑誌を刊行している新声社の方が不当に強い権力を持っているように当時は思えました。都合よく刷新される月刊誌を定款のように使われるわけですから。

しかし現実にはストリートファイターIIの人気はゲーメストの発行部数より遥かに上でダイアグラムを知らない多くの人はキャラの有利不利でなくその人が勝っていると考えているようです。

つまり雑誌を基準点にして不利と記されていることを逆転させることによって腕を示そうとしたところでひとたび捻くれていて、その捻くれを元に戻すと、雑誌が間違っていて好きな方を取って勝てば腕もキャラ差も合算して勝ちなのです。


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