ゲームにかける時間と楽しさの密度

テレビゲーム1本を、どのくらい遊ぶか。
総プレイ時間という計り方はあるけれども、
ビートマニアBMSのように、3分なら3分の間に、
何回ボタンを押すかという計り方も時には必要になる。
ビデオなら、再生ボタンを押して、そのまま見るが、
12分に1回コマーシャルが入っているので、
そのときは早送りを押すような見方をする人もいる。
また、プレイの密度の他に変化の度合いでも計れる。
同じ面で何度もゲームオーバーとなり、繰り返し挑戦。
そうなると、なかなか越せないほうがプレイの時間は
長くなる。
しかし、長いからといって、映像的には同じものを、
何度も繰り返して見ているという事になる。
人の記憶は、思い出せる範囲に限りがあるもので、
遊んだ事があっても、その体験全てを思い出せず、
繰り返し遊んでも、また同じように楽しいこともある。
書評や画面写真でゲームを選ぶなら、よりよい書を、
評価の基準として持つべきであり、賛辞の鵜呑みでは、
布団の押し売りなどと同じ事で、上手な買い方でない。
布団を押しうる人も仕事であるから、賛否両論である。


ファイナルファンタジーが面白いと書評にあるとする。
それを読んだ人が勤務8時間で残業2時間に通勤2時間
睡眠7時間、食事休憩2時間風呂手洗い等1時間とする。
自由時間が2時間で、そのうちゲームに当てるのが、
30分から1時間とする。
ファミコンならば電源を入れて即遊べる。
PlayStationの電源を入れてCDメディアからメモリを読む、
その時間だけで自由時間の幾ばくかは削られてゆく。
サラリーマンがゲームなどするなという意見の方もいる。
それでも、電源を入れて町の人の話を聞いて終わる日や、
外に出てモンスターと戦い(それも時間のかからない狩り)
休日に長いダンジョンを抜けてクリアする人もいる。
そういう遊び方だと半年くらいかけて1本遊ぶ事になる。
学生が夏休みのうち3日間で、寝食を忘れて遊ぶのとは、
攻略の道筋や計画の立て方から、何から何まで違ってくる。
それで、ゲームは誰のために作られているのかという話。
子供のために作られているとして、3日で解かれて飽きる。
ゲームの攻略本を作る人が、いやいや進めて民間人は、
コンビニで雑誌の写真しかお目にかかれない。
秋葉原で1000億円札の束が売られている。(玩具だが)
ゲームの開発に70億円を費やして、100円のメディアに
すっぽりとデータとして収まってしまう。
100円のメディアが10000円で売られて、
誰がメディアからデータを取り出す事が出来るのか。
それで、1本のゲームというのは、もっと小さくまとまって、
遊ぶ人の自由でデータを扱えるものになったほうが良い。


毎日、少しの時間遊ぶ人にPlayStation2地球防衛軍が流行る。
その続編である地球防衛軍2は凝った作りだが、短く遊べない。
週の半分ほど退屈しているアルバイトのお兄ちゃんには、何が
そんなに地球防衛に人を駆り立てるのかわからない話だろう。


映像であると同時に、ゲームである事は操作ができること。
リモコンの早送りとコントローラーの境界は曖昧で良い。
そんなことより、と言いかけたが、そんなことが大事なのだ。


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