模擬戦

俺が格闘ゲームにハマったのはストリートファイターIIがそれまでプレイしたファミコンゲームと違ってプレイヤと対等のキャラをコンピュータが操る所が面白いと思ったからだろう。

だが、それはコンピュータゲーム史においてストIIが初めてというわけでもなく、テニスをイメージしたPONやファミコン本将棋でもゲームに類するものはほとんど対等のゲームをコンピュータにプログラムでルールを覚えさせてひとりでコンピュータを遊ぶものから始まっている。

そして、その意味でのゲームはほとんどのものがコンピュータが強すぎて、解けないものが将棋くらい、そしてゲームは対戦型で勝負を楽しむ上で映像音声の演出面の強化とコンピュータに「お接待」をさせる意図で商業的な成功を収めてきた。

その中で、俺は生まれた時からゲームウォッチがあり、物心ついたらファミコンというデジタルエイジでストリートファイターIIよりシューティングの「雷電」の方が絶対に難しいと思いながらも友達に勝てるのでハマったという感じだった。高校の時に全国大会のため国技館に行ったのがもっとのめり込む要因だったかもしれないが。

自分史はほどほどに日記として最近日課にしているアーマードコアVであるけれど、オーダーミッション20でランク4くらいになると敵ACとのタイマン勝負が丁度対戦型ゲームそのもので手応えがあって面白みを感じる。相手に不足なし。

コンピュータは定性的に動いているのだから、子供の頃は「1回でも勝ったらおしまい」だったが、人間は波もあり育ったり衰えたりするので、定性的なゲーム相手で1回勝った後も繰り返し挑んで勝率や得点を意識して遊ぶとまた楽しい。その意味で新作は買わなくても一生分のゲームを既に持っているが、アーマードコアVは買って良かったと思ってる。

その意味でゲーセンでのゲームは普通のお客さんは1回勝つと飽きてしまうので「1回も勝たしてはいけない」とか「負けたら新作に入れ替える」ということをしてきたのだけど、格闘ゲームは「お客さん同士で遊ぶためのツール」としてツールというのは道具という意味だが、場所とルールと審判などの要素も兼ねて、お客さん同士の媒介物であるって見方が強くなったこともある。

人と遊ぶのと比べたら相手がコンピュータというのを物足りなく感じていたこともあるけれど、それもディスク容量や計算速度の向上にソフトウェアの高度化で、独りで遊ぶのが模擬戦としてだけではなく、もう自宅で本戦を味わえるようになっているのかもな。


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