日本の性風俗と道徳について

 まあ、法治か徳治かという難しい問題を、六法全書をポケット六法なりとも読んだことがある人と小学校で道徳を習った人どちらが多いかで、実定法的に日本では道徳を破った人を市民が罰しようとするってのはあると思うんですよね。違法行為で無くても。

 だけど都会の性風俗なんてのは案外おおらかなもので、道徳を守ってそうに見える人々でも歓楽街に行けば並べられた酒池肉林でべろんべろんだったりするわけで。

 そこにあるのは法ではなく、法の抜け穴。結婚とか倫理とかって何だろうねって後々から考えるんだけど、酒のせいや人のせいにするではなく俺にも我慢できずにって経験はあるわけで、だけどそれを知って弱みとして握っておいてもし有名になったり偉くなったりしたらそれを明かしてやろうって歓楽街の人の中に根に持っている人がいる。

 その点で褒められた人ではないのよね俺ってことを時々忘れちゃったりするんです。

 「ここ最近は」という前提を付けるまでも無く守るべきである貞操を、さいきんあらためてちゃんとしてみようとするのは仮面夫婦で良いから世間体も欲しいとか欲が出てきたからなんですが、ぶっちゃけルールをひとつづつ守ってみると男と女ってどこで交際の糸口をつかんで一緒になるのかだんだん分からなくなってくる。

 先に書いたように都会の性はゆるいんです。皆個室のようなマンションに住んでいて、壁で仕切られていて、隣近所と言ってもプライベートは守られていて、何か関係や交際があってもみな知らんぷりで過ごす。

 けど、壁に耳あり障子に目ありの和風建築で出来ている町家で、人間関係も顔見知りばかりで、束縛が強くて人目に付かない場所というのもあるにはあるけどそこにどうやって男女で仲良くなってかアクシデントでか到着するのかみたいな。

 それは田舎では車の中というのがひとつの答えではあるとも思うんですけどね。

 真面目な交際ってのが本当にまだあるのかって話で。

 まあ、結婚に絞った話で行くと未婚率ってパラメータで見ると高くなったのかもだけど、昭和のベビーブーム以降人口の増減と結婚人口の割合で考えたら、する人はしてるし世間体とかの悩みはあれ、周りがそれを特に支援していないって問題もあると思う。

 お見合いみたいな制度も無いし、ニュースや政治で「子供が減っているから」とか言われても、二人の合意の問題だからね。避妊とかもあると思うし。

 話がだいぶそれちゃってする人は都会でしていてあまり気にしない問題でも、地方というか古都奈良でニュース記事で意図的に断片化されたデータを見て読まされた文章ってのは、それを読んだことによる心理変化で消費を促しているだけかも知れんわけで。つまり、もっと簡単に言うと結婚に焦ってオーネットに申し込むという。

 それで詐欺にかかる人もいるかもだし、カネ払ったらもらった側はそれなりに何か仕事をして、我慢してひっついたのも数にはなるわけで。

 俺も学者肌にもし考えるなら、親世代の昭和と平成令和を比べるだけではなく、江戸時代とかそれ以前とか海外とかとかく統計を取れるなら取ってみて、なんなら人間だけではなく生物とか自然環境も考える。優性遺伝とか選択圧とか一見生物で語っているような結婚観にしても、結局は既婚者が面白いことなくて未婚者にマウントかけていじめるくらいしか結婚に良いことなかったのかなって思うことにしてます。

 分かりやすく言うと生物学的な受精を厳密には社会制度でありイコールではない結婚と結び付けて、結婚を勝ちと学説で彩って結婚を促そうという意図があるわけで。

 じゃあ結婚しないで受精してよいかというと、そこに道徳とか法が旧態依然としてあることもまた事実で、パートナーの獲得に競争がある以上は使えるものは何でも使うでライバルを邪魔するために法や道徳を持ち出すという戦術もまた十分にあるんだろうな。

 不倫はいかんってのは建前でしか無いけど、建前も大人になるには必要なものなのよね。そういう風にひとつづつかみ砕いていくと、元通り結婚や子育てはしたいわけではないけど街の暮らしで散歩に犬が必要なのと同じで(平日にひとりふらふら歩いていたら子供にケータイで通報されて職務質問を受ける)世間体のない引きこもりは生き辛いって話ではあるんですよ。


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