勝手に出てくる

 昨日「おかえり ただいま」の歌を書こうと思い、何故か奥さん手製の肉じゃがが食いたくなったがスーパーの惣菜売り場を探して肉じゃがとポテトサラダとかぼちゃの炊いたんを調達してビールを飲んで寝た。

 そうして「ソソラシ」か「ファファソラ」だった「おかえり」は「ミミソラ」になり答えが「ラシラソ」と自然に決まってから、2〜3パターン勝手に指が動いて曲が出来た。

 人間は多く無意識下で仕事をしているらしいので、考えて寝たら翌朝に勝手に出たみたいな体験は恐らく音楽でも方々にあって、そこを意識下で作業できるようにルーティン化して教本とかに落とし込むのってよほど意識を掘り下げた音楽の先生ではないかと思う。

 そして作曲の教本なども理屈ではなく楽譜が載っていて、自分で両方弾いて聞き比べるように促されているものが買った中に幾つかあった。

 「勝手に出てきた」では教えにも何にもならないかもだが、体験として色々な音楽を聴き、音楽の本を読み、楽譜から演奏してみて、聞き取って採譜して、いかにも音楽家がやりそうな習慣を真似て過ごしているうちに、そういう風になったということを記せば何かになるかな。

 脳で指を操って鍵盤を叩くのが演奏であるが、何か反対に世を取り巻く音楽の心地よさが主体となって、聞いて気持ちいいいと思う音楽を欲しくなって指がそれを求めて動くというような主従の逆転で人は演奏家足り得るように思えてならない。


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