じっくり考えるだけの暇は出来たわけだが

今後の人生どうしたいかサッパリ分からない。

大きなことを成し遂げるには計画性が必要だという話は分かる。だが、計画している以上はどこかで予測可能な事態の実現を目指しているわけで、そういうのより自由な妄想のほうが楽しい時もあり、叶わないから思い続けることが出来るというのはあるかもしれない。

俺は子供の頃に運動がダメだったので、学校で運動と勉強の二択なら勉強で勝つしか無いと思っていた。しかし科学への貢献と幸福な人生が別物であることも伝記などで学ぶと、自分が裕福な育ちで幸福であることに自覚がなく、どんな人生であれ科学の発展に寄与出来たら素晴らしいと考えているフシがあったようだ。

しかしサラリーマン技術者となってから特許の法務手続きなどの知識もなく、会社でソフトウェアの開発に寄与しても会社が特許を取って名前が外に出ることもなく病気で退職を余儀なくされて、これはもう自殺すら考える日があった。

それが3年前に社労士さんとネットで知り合って、お金を会社から取り返す術があることを知り額は月に数万だがそのお金と親父の年金と家の仕事全部合わせれば、まあお小遣いのある生活を送れるようになった。最初は貯めてから週1冊の漫画雑誌くらいから使い始めて、それからレトロゲーム、勉強のやり直しなどしてついに最近では我慢していたニンテンドースイッチをポチクリしようかと思うほどである。

どうだろう、人生で成功するには計画性がいるというのなら、子供のときに与えられた1本のコンピュータゲームの不思議に導かれて夢を見るような人生はそれとはちょっと違わないか。

そこまで考えてみてから、マイナースポーツのトップになるのとメジャーで負けるのどっちが良いかも考えてみた。マイナでも勝ちたいというのはメジャーをどこかで諦めて、勝てる競技を取ることでそのトップを狙い、それでメジャーで負けるより脚光を浴びることを目的化している。だが野球ならトップオブザ・トップではなく球団入りで弱いチームでもテレビには出られる。もちろん、母数が大きいし競争も激しいので球団入りギリギリでもマイナスポーツのトップより厳しい世界があるのかもしれないがな。なんか脚光を浴びることを目的化して手段のためにマイナ競技を利用するみたいのが美しくないように思えてきている。

それとはレベルの違う話なのは重々承知のつもりで、ブログランキングストリートファイターで1位というのを取ってきたが、それよりも将棋ブログ、ギターブログなどの仲間に入るとそこで勝っている人の情報の質の高さに圧倒されたんだ。まあ、ゲームオタクの名残はゲームプレイ日記として残したままだが、何かこう触発されたモノがあって。

科学の発展への寄与みたいなものも捨て切ったわけでもないが。まあ子供の頃には40代なんてもう人生の決着が付いた後だろうみたいに考えていたが、案外とそうでもない感覚があって。

科学に寄与するとかスポーツで勝つのもその結果として歴史に名を残したいとか脚光を浴びたいみたいな目的のための手段として研究や鍛錬ではなく、ゲームしてその時が楽しいという感覚に間違いがないなら、ゲームプログラマーとして間違いなく面白い体験を他者に共有できないかみたいなことも考える。

ただ、心の底から楽しいと思ったゲーム体験って与えられたものではなく、遊び込んだ中でゲームソフトの中に法則性と目標を見つけ出し、計画的に達成したことであるという一番最初に否定しそうになった前提と合致する部分があるんだ。

その初動や補助線を掴む前に何らかの理由でのめり込んでいるわけだから、既に面白いと思っているゲームこそ遊び込むのであって、ヘルシーは楽しみながらね。楽しいことを探そう。

楽しことの探し方として既存のメディア例えばマンガやゲームを手にしてみて批評するような立場を取るか、芸術について勉強するか、楽器を練習するか、それがもしゲームを買うお金が無限にあるわけでなくゲーム雑誌などでそれを定めるなら楽しんでいるのはゲームではなく論評であるということになってしまいがちである。

買うお金も嗜む時間も何もかも制約がある。俺は今考えごとをしているだけでも充分に楽しいのだが、それをやめて市販のゲームに興じるほうが楽しく、そしてその経験が今後のためになるという風に思い込めない。それはどこか子供の頃に大人から押し付けられた「ゲームはしてはいけないことで勉強は後のためになることである」みたいな刷り込みも認められるが、それは過去のことではなく現在進行系で部屋でゲームをしている音がすると工事のオッサンやら料理屋の奥さんから悪い噂話をされるのが自分の部屋まで届いて聞こえるのも原因だ。

そうするとやはり自己基準でも他者の干渉がある以上は自分は自分が思っている以上に他者との関係性の中にあるということなのだろうな。つまり評判が良いほうが何より気持ちいい。


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