昨晩のごはんは「カツ丼」でした

 カツ丼に豚汁にパックの雪とうふをドンプリの蓋に開けて刺身しょうゆをかけたものと納豆をいただきました。寒いので缶ビールと雪とうふでガクガクブルブルしてからカツ丼をいただくと温かくて。あったかいんだからぁ(古)

 ちな親父は親子丼で、カツ丼というと昔にいい感じにデートを重ねた相手と結婚の話を持ち出そうと思っているときに段々と好きな食べ物の話などになり「カツ丼好きかなぁ」と安易に言うと「私カツとキャベツで良いわ」となって、まあ夜の街で体よくフラれただけなんだろうけど、お見合いみたいに家柄が分かっている同士ではなく街で付き合って相手がどんな家か探り合いって時に田舎臭いカツ丼というのはダメだったなぁ、などと思い出しながら、まあ好きな食べ物ひとつで決まったことでもなかろう、と気を取り直しながら、俺は子供の時はハンバーグが好きだったけど、いつからカツ丼とか答えるようになったのか。

「ムショで食った温かいカツ丼が」と言いたいが、俺がムショに入った時はお重に入った仕出しが出て「しょうゆかソースか」と聞かれ、サバイバルにはソースだろ理論でソースと答えてその飯の後に精神鑑定で書類送検は無くなり精神病院に入院することになったけど、俺が思うに引きこもりでパソコンしてて深夜にコンビニで飯買うのが不審者で、アダルト動画見たりはしたけどエミュやマジコンでゲームしたりもしたけど、お縄になるほどのことでも無いらしく、ただ警察としては住民が不安がっている案件を押さえたらお手柄ということで、最近では親父が自治会長をしているのもあって俺んちが警察官の見回り場所になって月一で婦警さんがバイクでやってくる。

 それで何だ、そうだカツ丼だ。やっぱり高校くらいから「受験に勝つ」でゲン担ぎに母親がよく「頑張ってね!」と出してくれるのがカツ丼だったみたいなので好みが変化して、それで頑張っていたかというとゲーセン行ったりもしていたわけだが、それが高2くらいかな、国技館まで行くとなって、東京まで旅費も出してもらって、国技館で負けてからは受験に切り替わったけど、成績がグングン伸びる俺をゲーセンの不良仲間が引っ張るようになったのも自分どっちに行って良いか決められないまま茶髪で受験して持ち帰った問題用紙に書き写した答案と合否発表の模範解答で、良い点のはずなのに落とされたと今でもそこは不審に思っている。だけど東京行きたかったのゲーセンに強いヤツが集まっているから東京行ってゲームしたいからってのが、今考えても申し訳ない。

 それでいちど受験でやめたストIIをゲーセンバイトで続けるんだけど、そのゲーセンの向かいにある「コロコロカツ丼」とかいう店にハマって出前も出来るし、赤だしも付いてるし、そうだな、ここで完全に好きな食べ物カツ丼になったんだ。俺歴史ばっちり。その頃は日本橋の電気街に飲食店は少なく、ちょっと高い店だったけどやってた。

 ただ、カツ丼のゲン担ぎの話として書こうとしたことを付け加えておくと、高校出てもゲームばかりしている俺は「読み合って勝ちたい」と思ってたけど周りは「やりたいこと言ってくれたら手伝うのに」みたいに忖度の格好を取っていて「俺は読まれて負けるなんて屈辱でしかない」という接待勝たされゲームにいちばん腹を立てて、まあ後はわざと負ける側の芝居の上手さか、俺が本当にガチで勝ったゲームなんてどれくらいあるだろうと思うと、ハイスコアとか明確に出るゲームで全国一位を数えると分かるわけで。

 その頃に「負けてもらう」のは嫌だという所から人間関係がどんどんひねくれて、ダメになったのかもしれないなと思う。結婚にしても、好き好き同士の恋愛結婚ではなく、家と金目当てで上手にだましてくれる結婚にどこか見破らないと危険だみたいな警戒心が関係を壊してきたという所もあると思う。

 結果、ぼっちなので今年はぼっちでもSNSで楽しい思いをさせてもらったこと、そしてそれで趣味が満たされて、爺さん婆さんばっかの町で若い人の仕事というと力仕事に飲食店とかスーパーの調理にレジ打ちってそれ俺の生活圏がそうであるから他のこと知らないだけなんだけど、この町で人間関係を作ってかなきゃよね。

 ゲームも誰もしない、バンドも誰もしない、ように見えるけどみんな結構生き生きと働いてて、自分の方から寄っていかなきゃかまってはもらえないという当たり前のことに。それに必要以上につるむ必要もまた無いのかもしれないがな。

 今年は特に「読み合い以前に大事なことがある」というゲーム理論がちゃんと分かった年だと思います。読み合いまで発展するのは読み以前の行動がダメ出しを受けて勝ち筋が細くなっているから細い同士の先がぶつかって、結果勝ち負けになるのであって、全てが読み合いだとか最後は読み合いではなく、それ以前に決まっている勝負もたくさんあり、それ以前を詰めるやりこみの段階でカプエス2でもオリコンのAグルーヴをメインにして、出来ること全部やっているかというと無数に広がるオリコンやりこみに甘い部分がまだまだあって、詰めの作業でついに音を上げた年だと思うのです。

 それらは勉強でも楽器でも、明確に差が出る場面設定を作れているかどうかの違いで、やさしくて微妙な差で均衡が取れているように見えるものでも、はかる角度を変えると自分のしてきたことと比肩して卒倒するような差があって。飯ひとつでもカツ丼でゲン担ぎとか言ってるのと、鶏肉の油を取ってタンパク質がどうのというスポーツ食とか、そういう周りの支援の問題かというとそうではなく、周りバッチリで追い込まれてあとは本人ってなった時に出る素養とか資質にもいっぱい差はあるわけで。

 同じようにボタン押すゲームだから似たように動いて見えなかっただけで、人間の思考や筋肉や神経の使い方にしても、細かいことだけどすごい差が出ってことを痛感した年だと思います。その気づきは「おれがいちばんになってやる!」という意気を見直す材料として十分で。

 それでもカツ丼は定番の人気メニューだから、カツ丼で頑張っている人も世の中無数にいるわけで、カツ丼のせいにしてはいけない。ごめんカツ丼、食ったのに負けちゃった。来年も腹が減ったらお願いします。それではみなさん、よいお年を。本年もお世話になりました。


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