子供の頃に親からもらった小遣いで少年ジャンプを買って「そんなもん買うのかテレビあるんだからマンガ見れるやろ」と言われた。まあマンガってのはアニメのことな。それでジャンプ5冊くらいとコロコロ3冊くらいとキン肉マンの単行本1冊とプラモ狂四郎1冊を勉強部屋に置いて、勉強すると言って部屋にこもってマンガを読んで、テレビでアラレちゃんとかドラえもんとかサザエさん見て過ごしててテレビでドラゴンボールが始まったら喜んで見てたけど塾の時間と被って途中からビデオになり、ピッコロを倒してサイヤ人編が始まったら小6から中1くらいで「あんな子供みたいなの」ってやめた。
だからそれからジャンプマンガは人伝で盛り上がってる時に「どうなったの?」ってそこだけ見て、自分の想像と意外な展開の時に実物を見た世界で組み立てられていた。
遊戯王も始まった時にマジックザギャザリングに傾倒していたので、主人公になったみたいな感じではなく子供たちにからかわれるようにイタズラされたって感覚だった。まあ芸能人が素っ破抜かれたようなもんだと思う。
あの頃はドラゴンクエストモンスターズというゲームボーイのドラクエで全国大会の優勝を目指して電池をいっぱい使って肌身離さず持ってレベル上げしてレベル99同士を配合させてまたレベル99で本当に強くなったのかどのみちそうしても能力は頭打ちなのかみたいなことを考え、結局は大阪予選で全試合会心の一撃という眼鏡で猫背でチェックのネルシャツ来たガリガリのオッサンと決勝で当たって、大防御とザオリクで耐えたものの「試合時間は10分です」と言われ時間切れ最後のターンにマダンテを打って、それを相手が大防御して時間切れしたらマイク持った司会が「ここから先にひとり倒した方の勝ち!」といきなりルールを追加して、マダンテを打たれ大防御するも1キャラはマダンテで大防御のMPが残っておらずひとり死んでザオリクしたが負け。
それでも雑誌に自分もあのオッサンも載らずにファミ通に雑誌対抗戦というのが開催されてファミ通が大防御とマダンテでエニックスとⅤジャンプに勝ったって話が載った。
それはそれで、遊戯王に海場瀬人が出て来てブルーアイズを買う話はマンガ雑誌を借りて読んで「こんな単純なゲームとMTGを一緒にするな!」と憤慨した。
MTG話も色々あるが、ある日高校の文化祭に卒業生として遊びに行くと「あの子まだ遊戯王のカード集めてるらしいわよ」とか奥様方がひそひそ話を聞こえるようにしていて、言い返したいが知らない人だし俺のことでも無いかも知れないと思って肩身を狭く過ごしていた。
そんなことが続いて、結局26歳でひそひそ話が大阪の町中に広がってITという言葉はまだなく「パソコンでプログラムって何の仕事になるの?」という友達の問いに「これからネットはテレビを超える!」と返したら、テレビで東大卒の堀江貴文が同じセリフを言ったのがゴシップ雑誌などでばらまかれ、俺は精神病になってタクシーで友達に病院に連れていかれた。
そこから10年くらい空いて、その間も色々あったがMTGの仲間と遊戯王の話になった。俺はその頃にはケータイの文字だけの遊戯王のAI対戦のトーナメントで頑張っていて、遊戯王って今どうなっているのかというニュースを求めていたが、飲み会でいつの間にか自分がカードの名前とトーナメントの変遷に付いて詳しく、しかしマンガは端折ってしか読んでおらず「いいかげんアテモンのゲームに夢見すぎやって。俺らMTGも半分仕事みたいなもんで遊戯王でもそんな変わらん思うで?」と返された。
それから、ある日にアマゾンのアフィリエイトの収益額を確認していたらDSの遊戯王に3万円という値が付いていて「うわっ!そんなするの?」と思ったので中古で780円で買って遊びだした。マジコンでも改造したり、最強デッキを研究しようとした。
そのうちに、サンダーボルトはMTGのライトニングボルトと全然違うけど、モンスター同士が戦闘するのではなく魔法で破壊されたら全然おもんないという子供の気持ちを反映したものであり、クリボーでダメージを1回ゼロに出来るのはMTGの1マナ1/1クリーチャーでマイクロング氏が相手の大型クリーチャーをブロックしてライフを守ったチャンプブロックのヒントであり、さらに光の護封剣は1枚で低速コントロールデッキを模して、レベル4ルール下で生贄召還があるとはいえレベル4同士で戦う以上は先にミノタウロスなどで殴り始めると生贄にしたいモンスターが破壊されてワンサイドゲームになるのを光の護封剣で防いで守ったモンスターを生贄にして大型モンスターを召還して逆転するシナリオにするというのがゲームの作意ではないかと思った。
そうして、光の護封剣は俺はあんまりだと思っていたのはレベル4モンスターと大型モンスターと光の護封剣を都合よく引き合わせる確率よりミノタウロスが蹂躙する確率の方が高いのではと直感で思ったからなんだけど、最初はレベル4ルールも無かったわけだし、40枚3枚ルールで光の護封剣3枚に進化の繭3枚とかの極端な例を考えたら、最初期ではなくちょっとマンガが進んで商品化された後の遊戯王でも案外と面白かったのかなと思った。
それで引いてみて、ちょっと順番前後してけど、初期パックには光の護封剣は入ってなくて二つ目の発売パックの方に入っているゲームの仕様だった。実際に発売されたパックとゲーム内で購入できるパックの差異については知らないし記事を書く上で調べないのもマズいかもだが、俺はデジタルゲームの遊戯王が準拠なのでそういう話。
そうしてみると、初期パックに入っている最強モンスターはルール的にほとんど使い物にならないながらもそれを補佐して彩るカードはあり、勝率とかではなく実際に決まった時の喜びがひとしおになるように設計されており、対して海場瀬人のブルーアイズは後から出て来てある程度というかヘボいゲーム展開でも使い物になりすぎる強いカードという設定なんだと思うようになった。
まあ、マンガが始まってすぐにブルーアイズは出てきていたと思うけど、その時にはまだカードゲームのルールは無かったわけで。
それでも、俺の遊戯王人生の中ではブルーアイズは主役というか悪役としての海場瀬人と自分が被っていたことがあって、思い入れのあるカードでもあるんだ。
それもある日ネットにブルーアイズが6,000,000円とかで出品されていて驚いた。