ストIIターボの待ちガイルは少なくとも1回は攻めて勝つ

 情けない持論なので訂正したのだが、ストIIは究めると「波動拳、ジャンプコンボ、ジャンプを待って昇竜拳の三すくみになる」みたいなことを書いてきた。

 だが、何もしないで負けることは出来る。これはお金とか時間とか辛抱とかがいるが、わざと負けるなら誰でも出来そうである。しかし、両者が可能な限りわざと負けようとすると、基本的には両者体力満タンで時間切れタイムオーバーの引き分けとなる。

 そうすると、そこまでやると果たして面白いのだろうかという疑問がわき、ドルアーガの塔の謎がどうやって解かれたかというツイートから「あれは誰かがひとりで解いたのではなく情報交換が重ねられて解かれたのであろう」というのが引っかかって、畳の間のモニタにファミコンをつないで遊ぼうかと思って埃避けを外すとストIIターボの入ったスーパーファミコンがそのままだったので、組みなおすのも面倒だと思ってストIIターボをやってみた。

 ダルシムをやろうかなと思ったが、スタートボタンを押すとガイルの方がやりたくなって、そうした。ゲームモードはターボではなくノーマルだ。

 ガイルの初戦の相手はコンピュータが8キャラから抽選で選ぶわけだが、今回はダルシムであった。

 待ってやろうと思ったが、相手が画面端でバックジャンプすると手癖で弱のソニックブームを撃ってしまった。ああ、わざと負けるのに失敗した。人間ついた癖を治すのはこうも難しいかと思いながら、じっと待っていると、ゆるゆると動くダルシムがチカチカと点滅しているように見えて来て、音楽が聴こえてきた。もちろん、元から鳴っている。けれど、ゲームに夢中でバックグラウンドミュージックが鳴っているのではなく、まるで音楽が主役でそれに合わせてゲームが付いているような錯覚をした。

 ソニックブームはガードされており、削りではスコアが入らないので、そのままずっとガードを続けてタイムオーバー体力1ドット差パーフェクトボーナス3万点。

 2ラウンド目、3ラウンド目も今までになかった発見があって楽しかった。結果から書くとホンダとリュウもちょっと勝ちっ気を出して倒し、ボーナスステージのクルマには傷ひとつつけず、ブランカを倒して5キャラ目のガイル同キャラで負けた。あー悔しい!

 俺がストIIを遊んでいるのか、ストIIに俺は遊ばれているのか。主従で言って、俺はまだストIIを意のままに操ることが出来ないのだなと思い、その理由を考えた。

 16ビットCPUで16メガROMのコンピュータをスーパーファミコンのコントローラのI/OだけでI/Oちゃうか、インプットやな。それだけで臨むアウトプットが来るか。

 そう思って、何が出来るか考えたら、昔にお祭りか何かで買ってきて親父に「何に使いたくてこんなおもちゃ買ったんや?」と言われたマジックハンドを取り出した。

 マジックハンドとは、棒の先に付いたつまむ装置をグリップで引っ張って遠くのものを掴む2本指の義手のようなものである。

 さらにガサゴソとおばあちゃん用みたいな布でおもりを包んだお手玉を取り出した。俺は2つお手玉は出来るが3つお手玉が出来ないのがそういえば小さな悩みだったが、練習中に忘れたか飽きたかだった。

 マジックハンドともう1本は自分の手。まずは右手マジックハンドと左手でお手玉を試み、結局出来たことと言えばマジックハンドでつかんだ玉を投げて左手で受けるまでで、これは相当ヤバいと思ったが、その間に新鮮な気付きが無数にあった。

 当面、ゲームはまたストIIターボで良いし、そんな奴は国技館で負けるのも当然だし、そりゃ世界チャンピオンになった頃にはドベタを待っている友達の輪で勝たせてもらっただけだったそんなものを世界の人が相手にしてくれるわけは無いと分かった。

 まあ、少なくとも最近怒ることとか怒る相手も減ってきたけど、ストIIターボをしていると失くしたかと思った怒りが簡単に湧き上がることも新鮮だった。

 

追記:

 もういちど落ち着いてプレイしたらクリア出来た。 

 ガイルをプレイした後にダルシムでプレイするとダルシム同キャラから始まり、十字キーは使うがそれ以外のボタンを押さないでいるとスコア0点でゲームオーバーになった。

 思い出すのは高校の数学の証明題だ。授業がさっぱりわからず、テストの時に先生に何か分かってほしくて喧嘩を売ろうと答案を白紙で出した。担任は怒ったが、優等生は塾に通っているものと自分で勉強しているものに二分された。なぜそれが分かったかというと数学の先生が問題を問題集を買ってきたりして写して出すということをしてきたから、数学が分からなくても解き方を答えをどこかの塾教師に取られたからだという。だから先生は自分なりの新しい問題を作り、生徒全員を試した。授業も変わっていた。

 そうすると、優等生ばかりの進学校だが数学のテストの平均点が40点台まで下がり、保護者会がその先生を問題視しはじめた。だが、勉強の嫌いな俺でもその数学の先生だけは面白そうだと食らいついた。

 俺の高校の卒業はそんな事件もあったことで分かると思うが、赤点すれすれどころではなく、赤点を取って補習でむりやり平生点を上乗せして文部科学省の規定を先生たちが全員だまして高卒にしてもらったようなものだったと今では思う。

 それでも、高校では下の方ではなく4クラスある3クラス目だったし、全国共通の模擬試験の成績で比べたら、まあ自慢はやめておく。大学には落ちた(しつこい)

 子供みたいな趣味だが、テレビゲームで勝つことは俺の喜びにはなっている。

 中学から理科の学参にはフィールドワークという大学の課題が載っていたが、身の回りには本で勉強するやつばかりだったと思う。俺はフィールドワークなんて大層なことに挑むつもりはまだないが、庭の植物や昆虫の観察くらいは続けようと思うし、親父の寝室の前なので親父が庭をどういじったかも含めて観察するのが面白い。

 アシナガバチは最初は怖かったが、観察を続けるとどうして指定外来種にされているのか知りたくなったし、今日は久しぶりにダンゴムシ(ワラジムシ)を見た。

 暑くて昼飯を買いに行くのが煩わしいので、今日の昼はありもので済ませた。それでも貧しい気持ちになるのはイヤなので、保存食を2食分おかずにして米を食った。

 あ、まだ書いていなかったけど、ガイルでどう勝ったかは文章で行こうとすることそれ自体に無理がある気がする。ターボばかり遊んでいたけどノーマルモードは優勝トロフィーの画面が出ないで、ガイルが家でくつろいでいるところで終わった(写真)

 70万点台が出ていた。スコアを懸命に狙ってやっていた頃の平均スコアとそれでも同じくらい出ている。敢えて稼がないようにというか、無理に点数を取ろうとしなかったがゆえにガードが固く判断が冷静で攻撃点やタイムボーナスは低いがパーフェクトが多い。樽壊しなどの苦手なボーナスもちゃんと取れた。

 米ロックバンドミスタービッグがライブをして、そのソロギターが騒がれていたが、それの何がどうすごいのか分かる人だけで盛り上がっているのが羨ましい人がいる。

 そういえば初めて見たバーチャファイター4の大会はゲーセンの端っこで狭苦しく行われていたものだったが、投げ抜け成功のモーションに会場中が歓声を上げて、俺は周りの人が「オオーッ!」というのに合わせてちょっと遅れて「おお」と言っていた。

 皆ゲーマーで時間のズレには敏感で「お前なんでオオーかわかってないやろ」「ばれた」「でもそれが良かった」という話をした。(ノ・ω・)ノオオオォォォ-


🄫1999-2023 id:karmen