就職活動は辛い「一緒に働きたい人」とは

 朝ドラ「らんまん」学生だった仲間が教授になって「日本が悪い」とこぼすことにいちど共感を覚えるが、それはつまり善人がキリストを崇めてユダを憎む、聖書の読み方のひとつと似ているなと思ってすぐ考えを改めた。生き残ったのは悪人である。

 そうすると世の人は「善人たれ」と説かれ妻以外の女性とは関係を持たないようにして我が子を何よりの分身と大切にしながら、悪代官は周りに女をはべらせて酒を飲んでいるのである。若い頃に動物行動学の女性研究者の本を読み「結局動物はDNAを残すために行動している」と括ったのは、置いた彼女の老婆心だと思うが、ニュートンがリンゴが木から落ちることで重力を発見した時には「リンゴが木から落ちるのって当たり前じゃね?」と思われたように、誰しも若いうちにエッチなことして子供残したいってDNAなんて見つかる前から当たり前じゃね?と思うのだが、そうならない事情が何らか社会や人間関係にあるわけで、その責任の主体を社会と取るか自分と取るか相手と取るかで、自分と相手が合体するのが結婚というかセックスである。

 セックスして子供が出来ないのを経済に責任転嫁するのは言論として拡散して、確かに家でゴロゴロしてテレビを見て政府がカネと縁談をくれれば楽なのだが、西洋の貴族社会がどうして滅んだか、名残として階級は社会に残っているらしいてか貴族社会もあった「らしい」だが、まあこのままでは俺んちは滅ぶけど、それは俺がよっぽど頑張らないと、縁談とかを持ち込むのではなく従姉や姉にも子供が出来て旦那の稼ぎ以外に収入は無く、俺が独身のまま死んだら親族に家と土地がゆくゆく相続されるわけで、結婚できず子供残さず死ねと思われて、あるいは何らか俺の知らないところでそう働きかけているかもしれないとも思うが、これは妄想だろうか。

 そうなると、財産を捨て置いて働き、それで全く新しい結婚生活が出来るかと言うと、家の財産を除いた俺の稼ぎなどまだまだ高々知れているまま、カネのない男としての婚活をせねばならない。

 そんな折に国際政治などに興味を持っても全く仕方はないのだが、ロシアは戦前国際統計で最も成婚率の高い国であったことなどを知る。そして世界には100以上の国があるが、30か国以上は婚姻率の統計が出ていて、みな先進国なのだ。戸籍のある国がどれくらいあるのか、など知りたいことは広がってゆくが、ひとりっ子政策を打っていた中国などは国家統計局を持つものの対外的に守秘されている。

 まあ、中国が共産主義で日本が国粋主義と資本主義と共産主義に分かれて選挙や政治をしながら、中国も中国共産党が政治を取りながらも資本主義は実質的に取り入れられ、日本も資本化は進んだが税制などで共産的な部分は政策に取り入れられている。政治を研究するのもが海外の本を翻訳したものを読むので古い言葉から学び始めてしまっただけで、それを振り回して妄言を放つ宮台真司はヤクザに刺された。

 そうすると、ただのワガママに聞こえた「カネが無いと結婚できない」も資本化により資産もなく畑も持たず会社の社畜としてしか生きて行けなくなったものが会社員でありながら結婚生活を営む金は本当に統計的に無い事は証明されているかもしれない。

 それを変えるには職安で仕事を探すとかではなく、どうにか飛行機代を貯めて飛ぶことかも知れない。就職活動で大事なのは「一緒に働きたいと思える人」になることだ。

 しかしそれは社長が上流階級で従業員がお友達と言う昨今のITベンチャーなら下賤のものが所作のひとつで嫌われて雇ってもらえないのも道理で、簡単に言うと自分がどうしたら雇ってもらえるかという自己責任論を押し付けられながら、雇用を決める方は勝手に都合よく好みで選んでいるわけであって、就職戦線も辛いものよね。


🄫1999-2023 id:karmen