資本主義は本当に国を豊かにするのか「儲ける会社はいらない」

 時々日本の税制が厳しいため利益率の高い大企業が国外に出て「しまう」というニュースを見ることがある。これは本当にそうだと思っていて、俺は20代で稼げるようになったら米国に誘われたし、国内でも日本HPなどの外国資本と提携して働いた。

 しかし、よく考えてみよう。会社が儲かるということは、利益が出ていて従業員が安く働かされて顧客が高く買わされているのいずれかか両方だろう。それは果たして優良企業かというと、企業の理念の第一義は営利を目的とすることなわけだから資本主義社会では営利を上げることは経営者にとって正義なのであろう。

 対して、国益とは何かとか、豊かさとは何かということは別の次元で考えなければならない。お金がいっぱいあるとはどういうことかから考えると、日本という国には造幣局があるのでお金というものを札束と考えてしまうと、一万円札をどんどん作ればお金は増えるのだ。これは本当に国益と言えるのだろうか。答えは否だと俺は考える。

 お金はモノを買う対価であるが、買えるものには原料から製造工程が必要なので、お金が刷られるとただの紙切れと価値あるものとの交換になるので、国や企業が作れるものの総量と刷られたお金の総量から適正価格が見直され、モノが高くなったり安くなったりする。円との相対で見るとと言う話で、一般的にはインフレやデフレと言う。

 そう括ってしまうと経済学として常識的でつまらないと思われるかもだが、本当にそれくらいの基礎知識なしに税制に文句をつける国会議員がいるのだ、とすると単なる政治クレーマーに俺はなってしまうのかもしれない。

 儲けて楽をしたいと思うから途上国に安い賃金で労働をさせて輸出入で儲けるという発想が出て来て、確かに俺もダイソーでモノを買ったりしたが、対外的に日本がそれゆえ敵視されて戦争とかのリスクを背負うなら、そんな会社は日本から出ていくか納税してもうちょっと働けというのは恐らく国策として正しいのであろう。

 こんなことを考えてしまうのは俺は公務員の成れの果てで、公務員副業禁止とかでネットで騒がれたことがあるが、それ以前にポスドクみたいに資格あっても仕事ない状態で外資系で働いていたってもっと国の問題なんじゃないかと思うようになったからだ。

 半導体関連は隆盛を極め過ぎ去ってから情報処理技術者になった。そうして国の次の舵きりが次世代半導体である。俺は目下半導体は国を豊かにするかという論点でモノを考えようとしている。これについてはまだ答えは出ていないので、それでも国は何かをせねばならぬと見切り発車をしている可能性も考えながら、半導体の次なる使い道についても技術者として作戦に追いつかねばならないのである(PS5買う金ない)


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