科学の信頼

 SNSで「信頼される人の特徴」てのが流れて来て、俺はひとつも当てはまらなかった。まあ俺をいじめるためにやったのか、元からそうなのか、ビジネスに必要なのは信頼だという。これは何故かと言うとビジネスと言うのは言い換えるとお商売なので、騙すために信じ込ませる信頼が必要なのだろう。

 対して科学に必要なのは再現性である。論理的、客観的、実証的に自分がして出来たことを相手に伝えて相手も同じことが出来たらそれで成立するのである。そこには信頼ではなく相手も出来たという再現性があって初めて成立するのであって「科学者がこう言っていた」というのを実験せずに信じるのが科学の盲信であると言える。

 しかし、ある局面で「やってみよう」と思うまでまだやってみたことが無い事がたくさんあった時に、自分の心の中にある誰の言葉を信じるかという意味では科学者とて信頼は生き残るために必要なのかもしれない。

 まあ、多くのことで人のする行為は相手と自分は別の人間なのだから、モノが測って同じであると見做される以外に再現性なんてものはほとんど無いも同然で、違う結果なのに方程式に当てはめて誤差に目をつぶり「だいたい上手く行った」科学はありふれている。

 嘘をつくのに信頼が必要で本当のことを言うなら信頼はいらないと思ったが、本当と嘘の境い目が人が信じた信じなかったにならないと主観から客観にはたどり着かず、謙虚で松下幸之助の説くような人柄であったら、誰しも騙されてしまうという所謂の信頼にはそれはそれで再現性があるのかもしれない。

 ただ、それって国内だけじゃね?とか商売していない人だけじゃね?とは思う。


🄫1999-2023 id:karmen