ロスジェネの答え合わせ

 ブロガーというものは物書きの端くれなのか、良く分からないまま書き綴ってきましたが、ブログの文章を読んでアドバイスを頂いてた作家さんから献本を頂きました。

 出版社「破滅派」二十号「ロスジェネの答え合わせ」です。ありがとうございます。

 最初にまず「俺の話」から読みました。人の多い東京、世の中には自分と似たやつがいる。格闘ゲームブームの中で出た幾多の作品からメインストリームとチョット外れた漫画原作の「ジョジョの奇妙な冒険」に没頭してゲーム仲間を作るところから、インド旅行やIT就職を経て、それらを乗り越えて何とか社会のスキマで生きている。

 振り返ってみると存在すら知られていないから書こうと決意したのだろうけど、書き手としてまとまってくると最初に書こうとしていたことは些細な事だったかもしれないなと落ち着いていくあたりにロスジェネの同年代として楽しかった頃からその日を振りかえる。

 この世界を生きるための仕事とは実は関係の無いかも知れない遊びに多くの時間を費やしながら、それでどうにかやって行けているわけで、就職氷河期とかロスジェネと括られても、俺らには格闘ゲームなどの楽しい遊びがあったなぁと思い出させてもらいました。

 実は本が届く前に「団塊」「就職氷河期」「ゆとり」などと世代を分けて考えるのは少なくとも「団塊」とか「ベビーブーム」は間違いなく被雇用者としての労働と人口から考えても全員結婚という歴史認識があるわけですが、段々と同じ世代でも違う生き方をしている分断というか多様化という時代が来ていて、その中で俺の世代には「若オタ」がいるわけですが、格闘ゲームは決してオタクだけのものでも無く、お家でゲーム機買って遊ぶのではなくゲーセンに巣食ってそれでカツアゲやタバコではなくゲームセンターに置かれたゲーム台同士を通信でつないでキャラ同士でケンカする、あの時代だけの特殊なサブカルはあったよね、というところが認められて良いとは思っていて。

 今ではその系譜はネットゲー、ソシャゲーに取って代わられているわけで、その意味ではロスジェネ世代特有で、しかし世代全部が共有体験するほどの大きなムーブメントでもなかったけど、同世代同士の話題としては「あったよね」と認識されるくらいではあって欲しいと。無かったことにはなって欲しくないなってくらいの気持ちです。

 末筆になりますが、重ねて本を送っていただいてありがとうございます。


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