四つ打ち合格

 ギターの練習をひとりでする時に電子楽器がどれくらい便利かの話。

 まあ、俺の使っているCASIO-SK1が30年以上前の楽器というのはあるので、記事を書く前にRoland JUNO Diをもっと勉強しろって話ではあると思って読んでください。

 生バンドの演奏でバンドで「息が合っている」というのがどういう状態かはかる前にコンピュータで正確にリズムを取ったドラムの打ち込みに対してギターで合わせられるのかという話が出てくる。つまり、簡単に言うと「上手いギターはコンピュータと息が合うのか」ということである。

 これはギター歴12年(ただし少ない時は1日5分なので積算500時間)の俺がSK1のロックやポップスのそのままのリズムと合奏すると、段々とズレてイラっと来ることはある。もちろん、いくら古いとはいえコンピュータがずれているのではなく俺がずれているのだ。

 ここで、上手いバンドのセッションに一度だけ混ぜてもらった経験からすると、リズムギターを延々同じフレーズで弾いていると、周りの人が上手で俺の下手は隠された。バンドギターとしての加入はお断りだったので、まあそういうことではあるがバンドは上手いほうが下手なほうに合わせるものだと上手い人は言う。

 その意味で、上手いか下手かで言うとコンピュータ楽器は気の利かないものではあるが、ギターが上手くなるというのを目標とした時にコンピュータが単調で下手かもだが、正確にリズムを刻み続ける仕事をしているわけでギターをそれに合わせて名演というかコンピュータと人間で良いバンドになることがひとつの目標ではないだろうか。

 この記事の原案は実は先週書いたのだが、いま打ち直しているのは先に実験したいということから、残念ながらギタリストでコンピュータと組めなかった人はいるし(痛烈に言うとドラムが上手)、行けたというケースもある。

 それで俺はというと、4ビート(4 beat)のドラムなら、テンポを設定してギターで絡めるという結果に至った。2分弱の楽曲を自動の4ビートと合わせて曲にする。

 そんなの昔っから当たり前のことじゃないのかと思う人ももちろんおられるかとは思う。ただ、楽器をする前とするようになってからで、楽器をする前はコンピュータミュージックは結構好きだったのだが、楽器をするようになってかジャズなども聴くようになってか、両方したので主因は俺だけでは分からないが、コンピュータミュージックに飽きたのだ。

 それで、ロックやポップスのリズムの自動演奏はそれだけ聴いていると飽きるのだが、もうちょっとシンプルに四つ打ちにして、それと合わせると悪くはないかなと。

 コンピュータと言ってもデジタルのものとアナログのものがあり、アナログ入力のリズムマシンに今でも需要があるのが、リズムを手打ちで簡単に調節できるからだと思う。デジタル入力デジタル出力を現場でプログラミングして場の空気に合わせるなんてことは、現実的ではないからだ。

 そうすると、AIで事前に場の空気を学習して、ギターより上手くドラムを演奏できるかという問いかけはしてみるが、そんな機械以前にギタリストとしてするべき練習があるのではないかという風に俺は結論した。

 その答えが、コンピュータの四つ打ちを組んで、それに合わせてギターを弾くこと。


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